子どもたちの未来につながる学びの場を提供

ストリートチルドレン友の会(FFSC)
グエン・ティ・アン・トゥー
(Nguyen Thi Anh Thu)さん
サポートメンバーとして携わった後、2020年に正式なメンバーとして加入。
副会長として、子どもたちの教育プログラムと家族への支援を管理する。

Friends For Street Children Association(FFSC)
住:140/4 Vo Thi Sau St., Dist. 3, HCMC
電話:(028) 3828 6951
メール:ffsc.vn@gmail.com
www.ffscvn.org

物資から現金まで子どものいる家族を支援

ストリートチルドレン友の会(FFSC)は、新聞記者のチャン・ヴァン・ソイ(Tran Van Soi)氏が1984年に創設。宗教、民族を問わず、学校に通うのが困難な子どもたちに小学校の勉強内容を無料で教えるクラスを開設したのが始まりだ。孤児が社会に溶け込めるよう支援する寄宿舎も運営している。
「現在はホーチミン市内で3ヶ所の教育センターを運営しています。新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、2021年5月から休校となり、子どもたちは自宅で過ごしています」

2021年の初旬は555人の子どもたちがクラスに参加していたが、9月現在は210人に減少した。

「ホーチミン市へ出稼ぎに来ていた保護者がコロナ禍で職を失い、地元に戻ったことが影響していると考えられます」

 休校中もFFSCは各家族への支援を継続。パートナーやスポンサーから受け取った食料の配給や各家庭の家賃の現金支援などを行っている。
「長期的に支援してくださる支援者や慈善団体に心から感謝しています」

教育センターでの通常の授業風景。6〜12歳の子どもが学んでいる

社会隔離中のオンライン授業の様子

オンライン授業は学びの継続が課題

通常は月曜から金曜の8時〜11時に、国語、数学、英語などの授業が行われるが、休校の間はオンラインで授業が実施されている。

「保護者のスマートフォンが古くてアプリをインストールできず、参加できない子どもたちがいます。そんな生徒には、教師が学習内容をまとめたファイルをメールで送るなど工夫を続けていますが、生徒の勉強への意欲をどう継続させるかが、課題です」

オンライン授業を受けさせた後、効果的な学習法ではないと判断し、授業への参加を中断させる保護者もいる。

「保護者に子どもの学びの必要性を伝えることも、大きな課題だと感じています」

FFSCの奨学金制度では、子どもへの進学支援もできる。実際に、日本人の支援者による奨学金が現在も継続されている。

「物資支援に加えて、奨学金支援への関心や協力も望んでいます。
子どもたちは一人ひとりが尊重に値する人間です。子どもに学びの機会を与え、自らさまざまな活動に参加できる未来へと導きたいです」

インターナショナルスクールサイゴンパール(ISSP)から寄贈された米

支援食料を受け取った子どもたち。進学支援も随時募集している