なるほどthe住まい No.29

害虫駆除に意外な盲点が

 
今回も実際にあったお客様とのやりとりをご紹介します。
 
海外経験が豊かな女性単身者のお客様に、とあるコンドミニアムを契約していただきました。ベトナム人が持つ分譲コンドミニアムの一室を直接賃貸契約する形になり、喜んでご入居していただいたのも束の間、なんとゴキブリに悩まされることに。台所で料理をする気にもなれない。当然、クレームとなります。
 
こういう時、真っ先にやるべきことは害虫駆除。ペストコントロールを行う業者に依頼して駆除を行った結果、ゴキブリは出なくなりました。普通はこれで幕引きですが、2〜3日後にまた発見。その後も何度か薬剤を散布しましたが、結果は同じ。築浅の分譲コンドミニアムなのに、なぜでしょうか? ちなみに、そのコンドミニアムは、直前まで当社のお客様(単身男性)が住んでいましたが、このようなクレームは1度も受けたことがありませんでした。そこで、当社が手に入れた「ごきぶりホイホイ」を室内に置き様子をみると、2日後に1匹引っかかっていました。
 
害虫駆除業者に見せて相談をしたところ、部屋に出るゴキブリは外来種で、通常のペストコントロールでは効かないことが発覚。そこで別の薬剤散布を試みたところ、完全に止まりました。

賃借人側にペナルティ発生も

もし問題が解決しなかった場合、オーナーに途中解約を求めたらどうなるでしょうか? ここは意見が分かれるところですが、オーナーは賃借人の要望を放置してはいません。薬剤散布費用を出費し事態の収拾に努めていました。つまり、お客様が「気持が悪いからもう出たい」と言っても、オーナーは契約書上の貸主の責任を果たしていることになるので、どうしても途中解約したい場合は、ペナルティとして家賃の1ヶ月分をお支払いいただきます。よいオーナーの部屋をご紹介することがいかに大事か、痛感させられる事例でした。
 

 

田口 庸生 Taguchi Tsuneo

ハノイリビング

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