東京国際フォーラムで行われた
本番の様子

ベトナム芸能事情 ここだけの話! No.48

この連載も4年目に突入します。これまで読んでいただいた読者の方に感謝いたします。
 
新型コロナウィルス第4波の蔓延で、ベトナムの芸能界はほぼ機能していません。そこで7月は、東京オリンピックのベトナム選手が出場する競技をテレビで観ていました。
 
ベトナムメディアが「最大の希望」と謳って注目したのは、ウエイトリフティングの59kg級クラスに出場した25歳のホアン・ティ・ズイェン(Hoang Thi Duyen)選手でした。

過酷な環境を経て
挑んだ大舞台

山岳地帯のラオカイ省出身のズイェン選手は、13歳の時から重量挙げのトレーニングを積んできました。険しい山道を徒歩で何時間もかけてトレーニングに通っていたので、足が大きくなったそう。その大きな足が、重量挙げの選手には有利に働いているのだとか。

「ローマワールド杯」金メダルなど、多数の受賞歴を持つズイェン選手

東京オリンピックで
5位に入賞

今回の東京オリンピックは、残念ながら競技者としては不遇な環境でした。
 
コロナの影響を受け、思うように海外で試合ができず、4月末にウズベキスタンで開催されたアジア大会に出場。帰国後は42日間にわたる隔離生活を強いられていました。隔離中は1食3万VNDの菜食で十分に栄養が摂れず、ホテルの部屋からは出られなかったため、トレーニングは腕立て伏せとスクワットくらいしかできませんでした。
 
東京オリンピックの1ヶ月前に隔離から解放されるも、短期間では競技力を元に戻すことができず、メダルを期待されていましたが、5位入賞という結果になりました。
 
ズイェン選手は、今回の出場者では3番手の記録保持者で、最高公式記録は223kgなので、メダル圏内でした。
 
重量挙げは、選手が自分の体重の倍ほどの重さを持ち上げるというスリルのある競技で、非常に面白かったです。2024年のパリオリンピックも、ズイェン選手の活躍に期待したいです。

清水 一行 Shimizu Kazuyuki
グルーピーベトナム
ベトナムの女優やタレントのマネジメントを担当。
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