IT知識基本のき No.027

皆さんこんにちは。前回は「なりすましメール対策」について、噛み砕きました。今回は「そもそも、Eメールってどうやって送受信されるの?」という部分を噛み砕きます。

Eメールの送受信は
郵便局に似ている

PCにてメールを作成し、送信ボタンをクリックすると、契約をしているメールサーバーまでメールが送信されます。その時点で、@より後ろ(ドメイン名)が間違っていた場合、エラーメールが返送されます。郵便局にて手紙が受け付けられるように、その後は相手(受け手)側のメールサーバーへ中継します。相手のメールサーバーはメールを受け取り、私書箱のような受取人のメールボックスにメールを格納します。

エラーメールを
返送しない傾向に

かつて、@より前の部分を間違えてメールを送信すると、「宛先不明です」と言う内容が返送されてきました。Mailer-Daemonからのメール、見たことありますよね?

昨今、この仕組みを悪用して、存在するメールアドレスを探り、収集したメールアドレスが迷惑メール業者に転売され、迷惑メールが届くという事象が多発しています。そのため、正しいメールアドレスを秘匿するために返送されなくなってきました。

お問い合わせ
フォームに注意

皆さんは、気になるウェブサイトの「お問い合わせフォーム」から情報収集をすることがあると思います。最近、このお問い合わせフォームを悪用した迷惑メールが発生しています。

これは、フォームの「自動返信機能(控えを自身に送信する機能)」を悪用して問い合わせ者のメールアドレス欄に、迷惑メールを送りつけたい相手のメールアドレスを入力、本文にはフィッシングサイトへ誘導するスクリプトなどを埋め込んで送信ボタンを押すというものです。

このような手口で短時間に何百通と迷惑メールを「送信」することで、相手のメールサーバーをダウンさせるのです。

便利なEメールは、新しいコミュニケーションツールに取って代わられる日が来るかもしれません。迷惑メールにはお気をつけください。

安藤 究真 Ando Kyuma
大学四年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にはベトナム現地法人を設立。Chiroro-Net Viet Co., Ltd.
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