IT知識基本のき No.028

皆さんこんにちは。前回は、Eメール送受信の仕組みについて、噛み砕きました。今回は、今話題のデータの保管に関するお話です。

LINEのデータ
どこに保管?

2021年3月、ライン(LINE)の海外子会社がLINE利用者の個人情報にアクセスできる状態にあると発覚し、日本では大きな問題となりました。

また、LINEのデータの一部が日本国外に保管されていることが判明し、日本の省庁や自治体が利用を見合わせる事態となりました。

ちなみに、いま日本に帰国しますと、厚生労働省による「帰国者への健康フォローアップ」にもLINEアプリが採用されています。

データの保管場所が
なぜ重要なのか?

データは、保管されている場所(国)、即ち、サーバーが設置されているデータセンター立地場所の法律が適用されます。そのため、LINEやザロ(ZALO)などの通話アプリ、フェイスブック(Facebook)やインスタグラム(Instagram)のような交流サイト(SNS)、グーグル(Google)やマイクロソフト(Microsoft)、アマゾン(amazon)が提供するクラウドサービスなど、自分のデータがどこに保管されているかを知ることはとても重要なのです。

域外移転を禁ずる
EUの事例

欧州連合(EU)では「EU一般データ保護規則(GDPR)」が2018年から適用されています。GDPRでは、EUを含む欧州経済領域内で取得した「氏名」や「メールアドレス」「クレジットカード番号」などの個人データを域外に移転することを原則として禁止しています。

同様に、日本には、個人情報保護法がありますし、ベトナムにもサイバーセキュリティ法や情報技術法などがあり、それらを包括する個人情報保護に関する制令も検討されているようです。

サーバーが置いてあるデータセンターの詳細な場所はセキュリティ上、非公開ですが、どの国のサーバーに自分のデータが保管されているかを確認して利用した方が賢明です。

安藤 究真 Ando Kyuma
大学四年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にはベトナム現地法人を設立。Chiroro-Net Viet Co., Ltd.
電:094-239-6902
E-mail:ando@chiroro.vn
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