IT知識基本のき No.036

前回に引き続き、「サーバーにまつわる英字略称エトセトラ」と題して、サーバー回りで目にする用語を噛み砕きます。

SMTP

Simple Mail Transfer Protocolの頭文字を取った略称で、「電子メールを送信するための決まり事」という意味です。
 
使用しているメーラーと契約しているサーバー会社の送信メールサーバー間、送信メールサーバーと受け手側のメールサーバー間の通信で使用されます。メール送信時にSSL暗号化を使用するSMTPs(SMTP over SSL)という方法もあります。

SPF

SPF(Sender Policy Framework)は、電子メールの送信元ドメインが詐称されていないかを検査する仕組みです。
 
実は差出人のメールアドレスは自由に設定できるため、「なりすましメール」を簡単に送ることができ、迷惑メールに利用されています。DNSサーバーにSPFレコードを記載することで、なりすましを予防します。

DKIM

DKIM(Domain Keys Identified Mail)はドメインキーとも呼ばれており、電子メールにおける送信ドメイン認証技術のひとつです。
 
メールを送信する際に送信元が電子署名を行い、受信者がそれを検証することで、送信者のなりすましやメールの改ざんを検知できるようにするものです。

「これに対応するにはどうしたらよいか」という問い合わせが、今週は5件もありました。

DMARC

SPFとDKIMを組み合わせた、新しいメール認証技術で、Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformanceの略称です。
 
SPFやDKIMでの認証に失敗した時にメールをどう処理すればよいかを、送信者が受信者に対してポリシーと呼ばれるレコードをDNS上で公開します。
 
メールだけでも奥深いですね。

安藤 究真 Ando Kyuma
大学四年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にはベトナム現地法人を設立。

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