系企業や日本人のイメージって実際そうなんだなと、悲しく思う出来事がありました。ベトナム女子と日本人男子のカップルと会話をしていた時のことです。

「日本人男子と付き合ってると言うと、友達から、レタントンのクローズドな世界でしか生きてない日本人を想像されて悔しい。あなたは違うわよね?」

男性はベトナム人の彼女からこう言われたと…。

彼女は1990年代生まれで、日本よりも圧倒的に欧米に関心がある世代です。現在はローカル会社で欧米系企業のみのクライアントと仕事をしており、言わば高給取りで勝ち組に当たります。

その彼女によると、「日本企業の印象は動きがスローでなかなか決めないくせに、予算がなくて何事にも細かいので、あまり付き合いたくない」、「ベトナムでの日本人はレタントンで日本食ばかり食べて、カラオケやガールズバーに行くイメージが強く、若者はあまりいい印象を持ってない」とのこと。

噂では聞いたことがありましたが、ベトナムで直接「日本人に興味がない」と言われたのはショックでした。ただ最後に、「日本食はヘルシーで好きよ」と。親日の影響力は若手になればなるほど、間違いなくどんどん減ってきています。日本語を勉強しても、アニメや漫画を原版で楽しむだけで、その後の日系企業への就職等は全く考えてない人もいるとか。

欧米やアジア系の外資が給料や条件でプレゼンスを上げていく中、どう採用力を維持していくのかを本気で考える時に来ています。それはあいさつや雑談など、いつも伝えている通りですが、やはりコミュニケーションの量をとにかく増やすこと。社会人でなく一個人としてどうかかわれるかが、大切なのだと思いました。

加藤 将司
Kato Masashi
JACリクルートメントベトナムManaging Director。大学卒業後、大手人材紹介会社を経て、一貫してベトナム人材の紹介や採用&育成に関わり、今年で12年目。2013年6月より現職。
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