ベトナムの男性はしっかりしてない?


撮影/大池直人

――2013年の「ジャパンファッションフェスタ」でモデルとして出演したそうですね。

タオ はい、そうです。学生の時に、友達の紹介で広告のキャスティングに行ってみて、初めて広告モデルになりました。2009年に「ファッション・スター」コンテストで優勝し、それ以降はティーンエイジャー向け雑誌のモデルや、テレビ番組の司会者、広告モデルとして出る機会が多くなりました。

―― 女優でも活躍しています。

タオ そうです。シチュエーションコメディの「お姫さまのパン屋さん」(Tiem Banh Hoang Tu Be)シリーズ1~2や、「アパート69棟」(Can ho 69)など、主にドラマに出ることが多くなりました。これからも女優を中心に活躍していきたいと思っています。

―― どんな役が多い?

タオ 私は人を笑わせることが好きなので、若くて、活発で、ユーモアのある役が多いですね。例えば「アパート69棟」では、私は誰かと一緒に部屋をシェアして借りたかったけど、だらしない性格だから、誰も一緒に住んでくれなかった。最後には、友達にお願いして、あるゲイの男性を騙して、契約を結びます。そこで、色々な面白い出来事が起こるんです。

―― 日本の印象はどう?

タオ 日本が好きで、旅行に行きたいです。また、日本人は勤勉で、何かを作る時には、心を込めて、丁寧に仕上げています。なので、日本の製品は高品質で信頼性が高いし、私自身も日本製品の大ファンです。化粧品からこれから買う車まで、日本ブランドを選んでいます。

―― ありがとうございます。ベトナム女性はタオさんみたいに強い人が多いようですね。

タオ 私の友達を見ると、強いというよりも、自立心の強い人が多いですね。それは環境の影響だと思います。現在の男性は昔と違い、20代になってもしっかりしていないから、女性は社会に出て、自分の仕事を持ち、男性に頼らなくなっています。今年で24歳ですけど、全然結婚のことは考えていません。たぶん28歳か29歳ですると思います(笑)。

日本のマンガにある裏表のある女の子に


―― では、タオさんの好きなタイプは?

タオ 若い時は色々条件を考えたのですが、多くの人と知り合いになって、当初は全ての条件にぴったりだと思いましたけど、付き合えば付き合うほど、全然想像と違うことがわかるようになりました。だから、今はもう何も条件を付けていません。

―― 今後はどんな活動を?

タオ 色々な、ユーモアのある、ショートムービーを作っていきたいですね。また、機会があれば、悪役にもチャレンジしてみたいです。日本のマンガによくある、表向きは可愛くて、素直な女の子ですけど、本当は性格が悪くて、他人に嫉妬したり、悪口を言うような役です。私の顔の表情は、そんな役に合わないかもしれませんけど(笑)。

Ngoc Thao/ゴック・タオ

女優、広告モデル。1990年生まれ。2009年に「ファッション・スター」コンテストで優勝。
「アパート69棟」や「お姫さまのパン屋さん」などに出演。