【CBREベトナム】３Ｑは新オフィスが続々登場賃料や空室率に影響あり？

新オフィスビル増で賃料の上昇を抑制

弊社ＣＢＲＥではロケーション、面積、建築構造等により、独自の基準でオフィスをＡ～Ｃグレードの３段階で評価しています。

ホーチミン市のオフィス市場は２０１９年第３四半期に３棟の新しいオフィスビルが登場しました。その中にはＡグレードのリムタワー３とＢグレードのソナタスビル、Ｅタウン５があり、これら３棟の総賃貸用面積は８万２６６６㎡でした。よって、ホーチミン市の総オフィス供給面積が１３０万㎡以上に増加しました。また、リムタワー３は２０１７年第４四半期以来、久しぶりに登場したＡグレードのオフィスビルです。２０１９年第３四半期までにはＡグレードの総供給面積は16棟で41万４１１３㎡に達し、Ｂグレードの供給は65棟で89万４２０１㎡となりました。

新規供給量が増加したことが特にＡグレードの賃料の上昇を抑制しました。２０１９年第３四半期のＡグレードの平均賃料は46・６ＵＳＤ／㎡ですが、以前として市場の平均賃料に比べ非常に高い水準となっています。

ＣＢＲＥベトナムのシニアダイレクター・ズオン・トゥイ・ユン氏は「中心部に近いＢグレードのオフィス選択の市場傾向予測を振り返ると、第３四半期のＢグレードの賃料は、新規供給の大規模な流入にもかかわらず、前四半期比で２・７％増と、前年度比では５％増という結果になりました。賃料においてＡグレードと比較し、Ｂグレードは優位性があるだけでなく、今期追加されたＢグレードのオフィスは中心部に近い地域にあり、建設品質も高いです」と語った。

両セグメントの空室率が増加

また、新規供給の大幅な追加により、両セグメントの空室率が増加しました。グレードＡの空室率は８・２％に達し、前四半期比が５・６ポイントおよび前年比が４ポイント増加し、グレードＢの空室率は５・８％に達し、前四半期比および前年比が１・５ポイント増加しました。

ハン・ダン　Hang Dang

CBRE Vietnamの現CEO。不動産の売買・仲介、マーケティング、調査・鑑定など、すべての事業運営を担当している。
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