【CBREベトナム】２０１８年、ホーチミン市のオフィス市場の動向

今年年第１四半期の新供給はゼロ

弊社ＣＢＲＥではロケーション、面積、建築構造等により、独自の基準でオフィスを３段階で評価しています。

２０１８年第１四半期は新しいオフィスビル供給がなかったため、オフィスの供給面積はＡグレードで38万２７６３㎡、Ｂ級の場合81万３３５２㎡に留まっています。２０１８年に完成のＢグレードのビルは２区のＴｈａｃｏＢｕｉｌｄｉｎｇのみで、６０００㎡の賃貸用の面積を有しています。

また、２０１８年第１四半期の賃料は、Ａ級とＢ級それぞれ１ヶ月あたり39・７１ＵＳＤと22・３５ＵＳＤ／㎡となっています。

Ａグレードのオフィスの料金が前四半期と比較し３・５％増、前年同月比では７・４％増となっています。理由としては１区のＤｅｕｔｓｃｈｅｓＨａｕｓとＳａｉｇｏｎＣｅｎｔｅｒｅの第２フェーズの１ヶ月の１㎡当たりの賃料が50ＵＳＤ増加したことが挙げられます。

一方、Ｂグレードのオフィスの賃料は前四半期に比べ５・８％増加し、前年同月比１・８％の増加にとどまりました。

新供給がないことで空室率はＡ・Ｂグレード共に減少しました。Ａグレードは、空室率が６・０％で、前四半期に２・４％ポイント減少し、Ｂグレードの空室率は２・５％で、前四半期に比べたらと０・４％ポイントわずかに低下しました。

空室率は低い数字のまま推移する見込み

オフィス物件の入居企業はサービス業（26％）、製造業（14％）、金融（９％）のほか、最近ではＩＴ（14％）、コワーキングスペース（７％）、ＥＣ（５％）などの業種の企業も入居数が伸びています。

新しい入居企業はより広いオフィスを求めており、１０００㎡以上が需要全体の16％を占めています。

今後、２０２０年にかけての年間平均供給量は２万６０００㎡を超えると予想されています。大規模で高品質なスペースを獲得したい企業が増える結果、賃料は年間約２％増加する見通しで、空室率は低い数字を維持することになるでしょう。

ハン・ダン　Hang Dang

CBRE Vietnamの現CEO。不動産の売買・仲介、マーケティング、調査・鑑定など、すべての事業運営を担当している。
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