IT知識基本のき No.018

モノをインターネットでつなぐ

IoTとは、Internet of Thingsの略で、「モノのインターネット」と訳されます。モノがインターネットにつながることで、モノから情報を収集し、それを元に分析し、結果に応じて、そのモノを制御します。

例えば、駐輪場にバイクを駐めたら部屋の電気が付く、クーラーが効く、冷蔵庫のビールが自動的に補充される、翌日のスケジュールに合わせて目覚まし時計が鳴る、といった生活です。実際にIoTが活用されている事例は、自動車なら自動運転や無人運転、道路状況や天候を判断したカーナビによる道案内、居眠り検知などがあります。街では、乗るバスの現在位置や到着時間を案内するシステム、工場ではセンサーを利用した状況把握と制御などで活用されています。

仕組みは、各デバイスやセンサーがIPアドレスを持ち、インターネットに接続。得られた情報をクラウド上に格納し、AIなど人工知能を用いて解析を行い、結果をインターネットを通じてデバイスなどに返します。近年は、デバイスやセンサーの小型化、センサーや通信チップの低価格化が進み、IoTに参入する企業も増えてきました。読者の皆さんをお持ちのスマートフォンも、そのデバイスのひとつです。

セキュリティ対策はこれから

一見すると便利そうですが、問題点はセキュリティ面です。個人の行動が全て筒抜けになってしまうため、プライバシーをどこまで配慮するか、またデバイスにハッキングなどのサイバー攻撃を受けた場合、フィードバックするデータを改ざんすることで、意図しない作動をさせることもできます。パソコンにはウィルス対策ソフトがありますが、これらIoTの機器への搭載はこれからです。しかし、このIoTを活用することで、生活がよりよくなり、当たり前の世界になっていくことはそんなに遠い未来ではないはずです。

安藤 究真
大学四年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にはベトナム現地法人を設立。
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