IT知識基本のき No.009

皆さんこんにちは。前回は、ホスティングサービスやクラウドサービスの違いについて噛み砕きました。

今回は、ホスティングサービスやクラウドサービスの提供価格、いわゆる「値決め」について、業者の立場から探ってみます。

この業界の「仕入れ」
とは何を指す?

ホスティングサービスやクラウドサービスをする上での「仕入れ」とは、何があるでしょうか?

イニシャルコストならば、ネットワーク機器やサーバー機器の購入費用が思い浮かびやすいと思います。ランニングコストはと言うと、データセンターの家賃や、電気代、ネットワーク回線代、IPアドレス利用料、ライセンス費用などが挙げられます。

そのうち、ネットワーク回線代は、他のインターネット回線と接続をするために不可欠なものであり、帯域課金(最大通信速度での課金)や、流量課金(データを流した量での課金)などを「仕入れ」として支払います。皆さんが使用しているスマートフォンの月々の利用料も、後者の流量課金(パケット課金)が主流と思います。

価格差は、回線速度や
収容数、そしてサポート

どこのサーバーサービスを利用するかを選択する場合、特に注目されがちなのは、ディスク容量単価などの仕様(スペック)面と価格面でしょう。

しかしながら、業者の立場になった場合、値決めの要素は、「回線」と「1台のサーバーに何ユーザー、収容できるか」、サポートのレベル(人件費)です。

遅い回線を接続し、1台のサーバー機にユーザーをたくさん詰め込めば安価に提供可能ですが、「遅い」「他者の影響を受ける」といったデメリットがあります。

また、サポートについても同様です。運用方法やサポート対応の違いなどを考慮する必要があります。ベトナムでは言葉の問題もあると思います。

次回は、ベトナムのサーバーを支えるインターネット環境について、噛み砕いていきます。

安藤 究真
大学4年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にベトナム現地法人を設立。
Chiroro-Net Viet Co., Ltd.
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