【ベトナム工場見学】OKI(沖)ベトナム / OKI Vietnam
第17回「ATM」ができるまで
YouTubeで動画配信中!
住所:P-1.4 Factory, Lot P-1, Trang Due Industrial Park, An Hoa Commune, An Duong Dist., Hai Phong
電話:(0225) 359 7770
営:8:00~17:00
見学:要問い合わせ
www.oki.com
OKIベトナム代表
高野 克己さん
「ベトナム国内でも銀行の大きい支店などではOKIのATMが動いているので、ぜひ利用してみてください」
1986年に沖電気工業(OKI)入社。生産技術部、中国工場の立ち上げ、ブラジル工場の責任者などを経て、2019年9月にベトナム赴任。
作業ナビ導入で品質・効率向上
通信機器などを製造販売しているOKIは、日本で最初に電話機を製造したことでも知られるメーカーだ。2019年11月に操業を開始したハイフォン工場では、ATMおよびその機能モジュールの生産を中心に行っている。
ベトナム工場の設立は、キャッシュレス化が進む中国でATMの需要が減少傾向にあったこと、一方で東南アジアやインドなどでは需要が伸びていることが背景にあった。また、輸出入が中心になることから、設立地は港に近いハイフォンが選ばれたという。
現在のATMの生産台数は、1つのモデルにつき月約1000台。製造には同社が開発した組立作業ナビゲーション「プロジェクションアッセンブリーシステム(PAS)」を用いて、作業結果のデジタルデータ化、問題個所の可視化を行い、品質と生産効率の向上を図っているのが特徴だ。日本向けの生産が中心だが、今後はベトナム国内、海外への輸出も強化する予定だ。
「ATM」ができるまで
① 部品の受け入れ検査
日本や中国から仕入れた部品を検査する。
将来的にはベトナムでの調達を増やす予定です
②モジュールの生産
ライン作業はユニットごとで行う。完成した各ユニットを組み合わせて、複数の機能を合わせ持ったモジュールを作っていく。
POINT!! – プロジェクションアッセンブリーシステム(PAS)-
組み立てる部品の順番を間違えないよう、次にどの部品が必要かをプロジェクターが指示してくれる。順番を間違えるとアラームが鳴り、次の作業に進めなくなる。また、各スタッフの作業時間のレポートも作成され、改善に繋げることが可能だ。
「海外工場では初めて導入したシステムです。これにより作業時間が早まり、ミスのゼロ化も進みます。スタッフの入れ替わりがあっても安心です」
③品質の確認
PASに頼るだけでなく、人の目を通しても品質の確認を行う。
完成!
小さい方(上写真)がATMの上部、大きい方(左写真)が下部です
POINT!! – 紙幣の出入金システムの確認 –
テスト用媒体を使い、紙幣の枚数や出入金のシステムに問題がないかの最終確認を行う。
「ATMの上部は紙幣枚数の確認などを行い、出入金が完了すると下部に保管されるようになっています」
④梱包&出荷
すべての行程で合格すると、梱包されて日本などへ出荷される。
日本の出荷先は当社の富岡工場です。そこでも再度品質確認を行った後、お客様へと配送されます
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