なるほどthe住まい No.34

赴任中に起こる
駐在員の突然死

ここベナムで仕事をするには、「労働許可証/Work Permit」が必要です。取得にあたっては、該当者の健康具合を検査するために、ベトナムの指定病院で健康診断を受けないといけません。
 
大体の場合、健康な体の持ち主だからこそ、会社から海外赴任を命じられるわけです。一方で、そんな方々の中から、一部ですが急にお亡くなりになる方がいます。契約されたアパート内で、ハウスキーパーさんに朝、発見されるというパターンが多いようです。
 
ハノイでもタイホー(Tay Ho)地区のサービスアパートでお亡くなりになったケースがありました。基礎疾患をお持ちの方だったようです。

日本と異なる
気候・環境の考慮を

私がハノイに赴任して3年くらい経った当時の話ですが、私共のお客様が週末にアパート内で心臓発作でお亡くなりになりました。駆けつけて拝んだ際に、その表情が安らかだったことが印象に残っています。
 
邦人のご遺体の取り扱いは、ベトナムの人達には荷が重く、誰も触れようとしません。直ぐに日本国大使館に電話をし、係の方に来て頂きました。
 
アパートのエレベーターが小さい上に、ご遺体は大柄で、どうやって運ぶのか気が気ではありませんでした。最終的に後ろから抱えるように体を支え、立ったままエレベーターで降りて行かれました。
 
その後、整理のために部屋を訪れたところ、テーブルの上や冷蔵庫には薬が所狭しと積まれていました。こんな量の薬を常備している赴任者って、どうなんだろう。よく健康診断で引っかからなかったなと、首をひねってしまいました。
 
赴任を決めるのは、日本側の本社です。ベトナムの、特に湿度のきついハノイは気候が非常に厳しいですので、耐えられる健康な方に来て頂きたいと切に思います。
 
後日談ですが…。死者が出たサービスアパートは、こちらベトナム・ハノイでは、何事もなかったかのようにしれーっと再度売り出されていきます。

 

田口 庸生 Taguchi Tsuneo

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ハノイリビング
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