ベトナムのオフな面々 Vol. 025

市場はベトナム生活の強い味方!
雑多な場内で今日のお目当てを

500gのアサリを5万VNDでゲット。「カニはそのまま蒸すだけで絶品なので、料理が苦手な人にもおすすめです」

「牛や豚の骨が簡単に手に入るのもベトナムならでは。旨いダシをとるのに欠かせません」

野菜をふんだんに使ったスープも自炊の定番メニュー。「色鮮やかな野菜や果物は、眺めるだけでも明るい気持ちになりますね」

ハノイ中心部でありながら、庶民の暮らしが垣間見られるハイバーチュン区のホム市場。場内に入ると、慣れた様子で肉屋に並べられた豚肉の塊をじっと見つめる。

「この豚肩ロース、鮮度が高そう。でも、チャーシューを作るなら、脂が少し足りないですね」

ベトナムに住み始めて約半年。スーパーやコンビニより、庶民の生活に根付いた市場で手に入る食材の豊富さ、新鮮さ、価格の安さに惹かれ、頻繁に足を運ぶようになった。

「もちろん、スーパーでも買い物します。ただ、鮮度を考えると、汗だくになりながらも市場に買いに来る価値はあります。その日の朝にさばかれた新鮮な肉を買って料理する。日本ではなかなかできないそんな体験を、自宅から徒歩圏内でできるっていいなと思います」

ホム市場は調味料や乾物、食器や調理器具などが充実している。ホームパーティー用の皿やカトラリーも、すべてここで揃えた。

「今日はこの撮影があったので(笑)きれいめのシャツを着ましたが、普段はもっと汚い格好でウロウロしているので、場に馴染んでいるはず。店の人も周辺の住人だとわかってくれているので、比較的フレンドリーですよ」

ベトナム語が話せなくても、英語やスマホを駆使し、しっかりと店員に意思を伝える。そうすることで、法外な値段をふっかけられることは少ない。

「買い物のコツは、即決しないことかなと。数軒の店を見て、吟味しているフリをするといいと思います」

得意料理は、「ダシをとること」と即答する。

「ベトナムに来て最初に買ったのは圧力鍋。それくらいダシをとるのが好きで(笑)。ネギの青い部分、ニンジンの皮、キャベツの芯などのクズ野菜は、常に冷凍でストックしています。クズ野菜と骨で煮込んだスープは、ラーメン、カレー、煮込み料理にと万能ですね」

魚介類は、ベトナム在住歴4年でベトナム人の妻を持つ部下から情報収集することが多い。

「今日はアサリの一種、ガオチョット(Ngao chot)を買いました。クセがなく、身がしっかりしていて美味しいですよ。白ワインで蒸して、それをつまみに晩酌しようと思います」