【ベトナム工場見学】TOTOベトナム / TOTO Vietnam Co., Ltd.
第2回「便器」ができるまで
TOTO Vietnam Co., Ltd.
住所:Lot M-7, Thang Long ⅡIndustrial Park, Phuong Chi Kien Commune, Q. My Hao, Hung Yen(第3工場)
電話:1900-545-590
営業時間:8~16時30分
見学:可。要問い合わせ
https://vn.toto.com
田原裕之さん
1969年生まれ。1988年にTOTOに入社し、滋賀工場の製造現場に配属され、後に技術担当となる。TOTOベトナムの第3工場建設に伴い、2016年3月より現職。
ベトナムの水回りの文化を豊かにするのが我々の使命です。当社の便器はもちろん、ウォシュレットもぜひよろしくお願いします
高まる衛生陶器の国内需要世界最大&最新工場で増産
2002年に設立した「TOTOベトナム」は、ハノイ北部のタンロン工業団地で第1工場を2004年に、第2工場を2006年に稼働。ベトナム北部は衛生陶器の良質な原料が手に入るため、工場はハノイ近郊に集中させた。近年はベトナム国内の経済成長に伴って需要が一気に高まり、2つの工場では生産が追い付かなくなった。それを受けて2018年3月、フンイエン省の第2タンロン工業団地で第3工場が稼働した。
第3工場は2018年現在、同社で世界最大の面積を誇り、最新の設備が整っている。主な生産品は便器、洗面器、タンクで、便器が全体の6割を占める。
工場は大型連休を除き、4直3交代の24時間体制。国内向けに加え、中国や米国にも出荷している。生産量は年間約60万個。現在は工場内で増設工事が行われており、2019年末のフル稼働後は、年間約100万個に達する予定だ。
便器ができるまで
①調製、成形、乾燥
専用の型に陶器の元となる泥、泥漿(でいしょう)を流し込み成形。その後、約48時間かけて乾燥させる。
乾燥させた便器に、ロボットを使って釉薬(うわぐすり)をかけて色を付ける。
POINT!!
バーコード
便器の裏面には、トレーサビリティが管理できるバーAいる。
誰がどの時点で何の対応をしたかなど、すべて細かく記録されている。
TOTOのロゴを1つひとつ、丁寧に手作業で入れる。
いくら最新設備が整っているとはいえ、すべてが機械化されているわけではありません。ロゴマークはやはり人の手で、1つひとつ心を込めて付けています
全長120mにおよぶ窯の中で約20時間かけて、約1200度で焼き上げる。
抜き取り検査ではなく、全数検査を行う。曲がっていないか、穴の大きさは正しいか、色のムラはないか、水はしっかり流れるかなど、1つひとつ手作業で確認する。
使用した水は掃除用に再利用するなど、当社はエコも意識しています。梱包したら出荷。写真の梱包品は海外向けで、すぐに港へと運ばれて行きます
POINT!!
完成品より約13%大
実は、便器を成形した時点では、完成品より約13%も大きく作られている。成形後の乾燥で約3%、焼成で約10%収縮するためだ。
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