なるほどthe住まい No.15

勝負を左右する地場
デベロッパーとの関係

弊社は今、日系企業向けに不動産の売買や投資不動産の紹介なども始めています。問い合わせ内容は、ホテル用地や老人介護施設を建てるための土地を探して欲しいなどなど…。ただ、その土地を探すにはベトナムの信用できるデベロッパーと組まないといけません。

道路が拡張する計画があるとします。人知れずフェンスで現場が隠され、重機が持ち込まれ、何やら工事が始まります。我々外国人にはまったく何が始まるのか見当すらつききませんが、弊社パートナーの地場デベロッパーに聞くと、「道路を抜くんだよ」と。

その計画は目が飛び出すほどの好立地。今はドブ池の畔にある、閉鎖された土地ですが、延長工事で道路が大通りにつながれば、たちまちダイヤモンドのような輝きを放つ一等地に化けるのです。道路を延ばしたからこそ生まれる珠玉の土地。そんな土地を創り出せるデベロッパーと、どれだけ深く取り引きできるかが勝負になってきます。

石橋を叩く間に
追い抜かれている?

そんなデベロッパーの社長と面会のアポイントを取り付けたら、現れたのは40代前半ほどの男性でした。

聞けばハノイ市を巻き込んで、一大プロジェクトを展開しているそう。ベトナムの不動産開発は、得てしてこういった若い世代が地殻変動を起こすくらいの仕掛けを繰り出しています。そして、その社長がボソッと「日本人は決済が遅いからね…」。

10億円を超える価格。そんな簡単に日系は決済できません。ベトナム側の提案に対し、何ヶ月もかけて調査をします。

ベトナム側は安心の企画・技術力を有する日系と組みたいのに、結論が出ない。しかしベトナム、中国、台湾、韓国系企業は、デポジットを持って契約を迫まります。

「見切る」にも100%材料が揃わないと決断できない日系企業。ある程度の材料が揃えば「見切って」前に進むベトナム・他のアジア企業。背中を押す私達の信用力が問われています。

 

田口 庸生 Taguchi Tsuneo

ハノイリビング

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