SK人事部 採用・教育虎の巻 其の八十四

都市開発プロジェクトに可能性は見いだせるか

一向に終息する兆しが見えない新型コロナウイルスが世界経済に与える影響はいかほどになるのか不透明な状況下、今後どのような業界、職種にスポットが当たるのか予測してみたいと思います。

これまでベトナムでの人材募集といえば、IT業界におけるオフショア開発やシステムソリューション提案などがそれまでの製造業一辺倒からの変革をもたらしていました。こちらもいったん踊り場感も出て来た中、次なる注目は不動産関連ビジネスにまつわる人材の需要が高まるのではないかと見ています。現在ホーチミン市やハノイで建設中のメトロ開通を機に、人々の生活圏も広がりを見せ、郊外ならではの大型都市開発プロジェクトが誕生すると期待されています。例えば用地取得やコンドミニアム販売やテナント誘致などこれに付随し新たな人材需要が生まれる予感がします。

日本人として心に留めておきたいこと

私自身、ベトナムで暮らして5年が経ちますが、近年日本人にとってのベトナムでの駐在や現地採用はより身近になったと感じています。経済発展に伴いベトナムでの生活水準、特に言葉や生活習慣の壁が低くなってきていることにも起因しているのではないでしょうか。一方でクライアント企業のマネジメント層からのご相談として「スタッフの定着率UP策」を受けることが多くあります。現地採用日本人、ベトナム人スタッフ双方に見受けられる傾向として、日々の業務で自身の価値を感じられないと見切りをつけ転職を考えるケースが多いのがベトナムの雇用現場です。企業に求められる改善策としては人事評価制度の制定や見直し。スタッフひとりひとりの目標設定や達成基準の明確化は急務だと考えます。また現地で働く日本人としては「なぜ自分はベトナムで働き、何を得たいと思っているのか」といったご自身の価値観を今一度見直してみてほしいと思います。私自身、ベトナムで労働許可を得て働いていることを自戒の意も込めて意識するようにしています。ベトナム人へのリスペクトも忘れずにいることでよりよい関係性が築けるはずです。

ドッツカンパニーリミテッド
G.Aコンサルタンツベトナム
笠松薫里

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