越の国の法律相談 No.030

2020年6月の国会で、投資法と企業法の改正法が成立し、2021年1月1日から施行されます。前回(2014年)の改正に比べるとマイナーチェンジに留まりますが、以下、重要な改正点をご紹介します。

投資法

◇債権回収業が投資禁止分野とされた。
◇投資優遇分野に、▽科学技術応用製品の製造・販売、▽大学教育、▽科学技術研究成果物に由来する製品の製造などが追加された。
◇特別投資優遇支援制度(大規模R&Dセンター投資等)が新設された。
◇政府首相の投資方針決定について、▽投資総額のみを基準とする規定を削除し、▽ゴルフ場事業を省級人民委員会に権限移譲した。
◇M&A登録は、M&Aにより外資比率が増加し、かつ、▽対象会社が外資規制のある事業を実施、または、▽M&A後の外資比率が50%超(M&A前から50%超の場合を含む)の場合のみ必要となった。

企業法

◇企業登録手続きが完全電子化され、電子申請すれば、紙媒体の書類は提出不要となった。
◇企業印鑑の印影登録が不要となった。
◇一人有限会社の監査役の設置が必須から任意となった。
◇国営企業の定義が、国家による「100%出資」から「50%超出資」に変わった。
◇株式会社の少数株主権の要件が「6ヶ月以上継続して10%以上株式保有」から「現在5%以上」に緩和された。
◇株主総会・社員総会の議事録に議長・書記が署名拒否しても、他の出席者全員の署名により有効とされた。
◇株主は、会社が提供した情報について、秘密保持義務を負い、自己の合法的な権利・利益を守る目的でのみ使用できる。
この機会に会社定款や社内規定などをアップデートしてみてはいかがでしょうか。

 

小幡 葉子 Obata Yoko
日本国及びベトナム外国弁護士。JICAベトナム法整備支援長期専門家などを経て、2013年4月より現職。
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