ベトゴルことはじめ Vol.44

 
 

創業当時は9ホール。数字は当時のホールナンバー

「ダラットパレスゴルフクラブ」はベトナムにおけるゴルフ場の発祥の地。今回は謎に包まれている設計についてご紹介します。

地形を生かした
コースが特徴

現在の7番グリーンと17番ティの上にある東屋の位置に創設当時はスターティングティーハウスがあり、ルーティングは17‐18‐1‐2‐3‐4‐5‐6‐7だったそうです。そんな思いでこのコースを回ってみると17からスタートして1から7に回ったほうが、ゴルフコースの設計としてはバランスがとれているのではと感じます。  
 
現在の10番、13番、16番、17番はなんとなく似たコースレイアウト。現在のコースはアウトがパー34インパー38と変則的で、パー72にこだわったのか不明ですが、同じ様なコースがあることで単調になっているように感じ、仮にパー72にこだわらなければ、コースに変化をつけられたのではと感じてしまう。その点は少し残念。おもしろいことに、17‐18‐1‐2‐3‐4‐5‐6‐7とラウンドすると、パー36になり、自然の地形をうまく利用したコースだと納得がいきます。この方が9ホールのルーティーンも良いと思います。

一体誰の設計なのか?
 
設計者はいくつかの説があり、謎に包まれています。ゴルフコースコメンテーターのMASA氏はこのように語っていました。
 
「『ダラットパレスゴルフクラブ』の設計でよく語られるのは、設計者はハリー・コルトである説とトム・シンプソンである説。しかし、1910~1930年代にかけてフランスには両者による名コースがいくつも誕生していました。そのようなゴルフ場にインスパイアを受けてコピーされた結果、この9ホールコースが誕生したのではと考えられます。事実、設計者の名は記載されていません」
 
バオダイ皇帝もラウンドしたと言われている「ダラットパレスゴルフクラブ」。その歴史に思いを巡らせながらコースを回るのもまた楽しいですね。願わくば、1930年代に戻り、当時のコースをラウンドしてみたいものです。

 

 

香西 保宏 Kozai Yasuhiro
ダナンを拠点に「ドラゴンゴルフ」を運営。ゴルフ場の予約や用品のレンタル、販売を行う。YouTubeチャンネル「VIETNAM DRAGON GOLF」も発信中!
DRAGON Golf
電:090-552-1530 
E-mail: kozai@dragongolf.vn 
FB:@bookgolfvietnam
https://golf-danang.jp