SK人事部 採用・教育虎の巻 其の百九

みなさま、お世話になります。パーソルベトナムの中野でございます。今回は弊社グループのシンクタンク機関、パーソル総合研究所が実施したAPAC就業実態・成長意識調査(2019年)からベトナム人の仕事に対する価値観を考察したいと思います。

仕事を選ぶ上で
重視すること

調査によるとベトナム人が仕事を選ぶ上で重視する項目の1位は、「希望する収入が得られること」。次に、「仕事とプライベートのバランスが取れること」。次に「キャリアを活かせること」が挙がっています。ちなみに、日本では1位はベトナム同様、「希望する収入を得られること」ですが、2位は「職場の人間関係が良いこと」。次に、「休みが取れること」となっており、似ていると言われている日本人、ベトナム人の間でも考え方の違いが見て取れます。

転職理由について

同調査で「今の勤務先への転職の理由」を聞いたところ、「幅広い経験・知識を積みたい」「専門知識・技術力を習得したい」が上位2位となり、スキルアップ、キャリアアップが転職先を決める要因であることが読み取れます。また、転職意向については、「他の会社に転職したいと考えているか?」という問に対して、「とてもそう思う」「ややそう思う」を合わせると42・1%を占めます。社員のほぼ2人に1人は転職を検討していると思っていたほうが良いでしょう。

ベトナム人の考え方の大枠を理解しておくことで、採用面接時に企業側から訴求すべきことや離職率を下げるための施策が適切に検討できます。例えば、「自己成長を目的とした勤務先以外での学習・自己啓発活動をしているか」の問に対して、「特になにも行っていない」と回答したのは2%のみで、ベトナム人は学習意欲が高いことが見て取れます。そのため、社内のトレーニングを充実させることや資格取得を補助する福利厚生を設けることが、効率的な採用活動やリテンションを図るための有効な手段となるでしょう。

【パーソルベトナム】
中野 祐一

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