【ベトナム・人材採用】【ベトナム・人材育成】日越の年功序列の違い 認識と行動がカギに
SK人事部 採用・教育虎の巻 其の二十四
儒教の影響が残るベトナムの年功序列
意外に知られていないのですが、ベトナムは日本よりも年功の序列意識が強いと感じています。これは普段ベトナムの方々が話す言語にはっきり現れています。
例えば、日本では仕事上の二人称は「~さん」や役職名等で呼ぶことが一般的ですが、ベトナムの場合「~兄さん(アイン)」、「~ちゃん(エム)」など、家族内での呼び方と同じになります。
例えば「ありがとうございます」はベトナム語で「エム(自分が年下である時の一人称) カムオン(ありがとう) アイン(お兄さん)」と、まず一人称で自らが年下であることを明かします。そのため、ベトナム人の方々は初対面でも臆することなく「何歳ですか?」から始まり、二言、三言目からは「~姉さん」、「~くん」など、年齢の差を考慮してお互いを呼び合います。必然的に年齢を意識したコミュニケーションとなり、その上で儒教の“年上を敬う文化”があるので年功意識はとても高いといえます。
組織=家族!? 年齢のギャップを埋めるには
ベトナムで新卒から働き始めた頃は、何も知らず調子に乗った発言をしてしまい、ベトナム人の先輩社員から強く当たられたりもしましたが、現在は10歳年上の社員ともなんとか共存・共栄できています。
意識しているのは、役職の差は“飾り程度”で、人生の先輩として敬うことと、家族と思って仕事以外のコミュニケーションも大事にすることを心懸けています。
また、相手が外国人なのではなく、あくまで自分が外国人として住まわせてもらっているという認識が重要と感じています。認識と行動を変えるだけで驚くほど周囲の環境は変わります!
社員に慕われ、「~兄さん」、「~おじさんは愛らしい(チューゼートゥオン)」と言われている日本人の方もいらっしゃいます。ゼートゥオンの意味は“かわいい”や“愛嬌がある”ですが、年上にも最大の敬意と親しみを込めて使われることがあります。
平衡舎 室井匡人
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