SSI証券のベト株探訪記 No.042

VNインデックスは、1400ポイントの抵抗ラインを破り、前月比6.06%増で史上最高値の1408.55ポイントで終了。年初来、27.6%の増加を記録した。

通信、情報技術、
不動産などが好調

6月は新型コロナウイルス第4波の影響で、VN30インデックス(ホーチミン市証券取引所HOSEの主要30銘柄)は3.7%増。中型株VNMidcap(5.8%増)と小型株VNSmallcap(5.2%増)を下回った。
 
ただし、2021年上半期にVN30は42.8%増、中型株は33%増、小型株は29.5%増。
 
金融、材料、エネルギーセクターでは上昇が鈍化。資金は5月のように特定セクターに集中せず、不動産(9%増)、生活必須品(6.3%増)、公益事業(8.6%増)などに広がった。
 
2021年上半期において、VNインデックスのパフォーマンスを上回ったのは、通信サービス(84.3%増)、情報技術(68.4%増)、財務(52.2%増)、材料(50.9%増)、不動産(42.1%増)、および一般消費財(31.6%増)。遅れたのは産業、エネルギー、ヘルスケア、公益事業、生活必需品。
 
流動性は10億USD超を維持。HOSEの取引システムの不具合は6月まで続き、流動性の伸びは13.8%に減速した。3つの証券取引所での1日売買代金は、6月に11.9億USDに達した。2021年上半期の平均流動性は、前年比375%の8億8900万USDで大幅に増加した。

外国投資家の注入
4.1億USDに

外国投資家の売却は6月に減速し、特に鉄鋼会社ホアファットグループ(HPG、2億1700万USD)に集中。一方、ビンホームズ(VHM、6000万USD)、ベトコムバンク(VCB、48百万USD)、ノバランド不動産投資グループ(NVL、3000万USD)、ペトロリメックス(PLX、2900万USD)など、一部の優良株が買い越された。
 
ETFは、主に台湾の富邦FTSE越南(3億4000万USD)を介して上半期に5億6000万USDの純額を集めた。アクティブファンドは1億8500万USDの純流出を記録した。
 
結果、外国人投資家は4億1000万USDの純額を注入した。

ファン・リュ・フォン Pham Luu Hung
分析及び投資コンサルセンターのマネジャー。シドニー大学で修士、ハノイ貿易大学で学士号を取得。2007年より現職。
Saigon Securities Inc.
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