【ベトナム株】産業指数と輸出入額で見る
ベトナム産業の動向

SSI証券のベト株探訪記　No.023

産業指数が低迷その理由とは？

11月の産業指数は前年月比で＋５・４％増加し、１―10月間の伸び率の約半分となりました。11月の産業指数の急激な減少は多くの原因が考えられます。

まず、鉱業が前年度比５・３％減少し、（対１―10月間：前年度比１・２％増加）加工製造業が前年度比６・５％低成長（対１―10月間：前年度比10・８％増加）となっています。

埋蔵量の減少により、石油・ガスの採掘は２０２５年まで年間約10％ずつ着実に減少すると予想されています。そのため、11月の原油と天然ガスの採掘量が前年度比10・４％減少となっています。（１―10月間：前年度比２・５％減少）

11月の加工製造業指数は過去34ヶ月で最低値になりました。ギーソン製油所がメンテナンス段階に入ったため、コークスおよび精製石油製品の製造業も前年度比46％減少しています。

11月の輸出伸び率は、前年同期比３・８％とわずかな増加で、９ヶ月ぶりの最低成長率となっています。このうち、国内企業が前年度比25・８％増加し、ＦＤＩ企業が前年度比４・５％減少しました。

輸出額が最も多かったのは携帯電話ですが、前年度比１・５％減少しました。それに反して、コンピューターなどの電子製品の輸出は前年同期比29・７％増加。繊維を抜いて２番目に大きな輸出品目になっています。

11月の輸入伸び率が前年同期比４・５％に上昇したために、貿易収支は１億ＵＳＤの黒字になりました。

豚肉の価格高騰がＣＰＩ増幅に

11月の消費者物価指数（ＣＰＩ）は、10月末と比較して０・９４％増加し、２０１３年９月以来の月間最高の増加となりました。ＣＰＩの急増の主な理由は豚肉の価格です。アフリカ豚コレラは豚肉の供給量を減らし、中国での豚肉の価格上昇はベトナムでの価格を押し上げました。11月末の豚肉の価格は１ｋｇ当たり７万ＶＮＤを超え、10月末と比較して26％増加しています。

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