コロナ禍の先を見据える 「キトショップ」オーナー夫妻 Vol. 18
創業22年を迎えた
市街地の土産店
ホーチミン市観光の中心地、ドンコイ通り。フランス統治時代の名残の美しいオペラハウスの周りには、ホテルやお土産屋さんが多く集まる有名な通りです。
しかし2019年からのコロナ流行で観光客は激減し、お土産屋さんは次々と閉店。そんな中、22年前に開業した「キトショップ」のオーナーであるキトさんは日本人の奥さまのミオさんと共に、「コロナ禍が明けて再び観光で戻って来た人々がガッカリしないように」と、なんとか踏ん張っています。
ミオさんがデザインしたオリジナルのアオザイ風ワンピースやマスクは、数多くある布からオーダーメイドもでき、華やかで個性的な服が好きな人にはたまりません。
店頭に並ぶベトナム陶器は、北部の昔ながらの製法で作られたバッチャン焼きの他に、キトさんが趣味で収集していた南部のソンベー焼きや、ライティウ焼きの珍しい品々まで数多にあります。
初めは好きで集めていたけれど、いつしか「ベトナム陶器の文化を保全したい」という気持ちが加わり、ベトナム南部陶器の美術館と南部文化体験ファームをオープンする予定もあったそうです。
南部を満喫できる
ツアーを企画中
残念ながら、この状況下でお店の売り上げが低迷し、美術館はいったん諦めることになりました。美術好きの私は、1年以上も前からその話を聞いて楽しみにしていたので少し残念です。
それでも「市内に観光スポットが少ない」と企てた南部体験ツアーは、着々と計画が進行中です。
「コロナが落ち着いたら、1区バックダン港から船でクルーズして、魚釣りやバインセオの焼き方体験やマンゴー狩りなど、ベトナムの田舎に来たような気分を体験できるキトショップ発の半日ツアーを企画している」
そんな話を聞き、新たな期待でワクワクします。
元々は旅行者向けの企画ですが、お子様連れの在住者にも嬉しいツアーになりそうです。今後も「キトショップ」から目が離せません。
三上 ナミ Nammy Mikami
東京生まれの歌謡歌手。ベトナムのテレビ制作会社でベトナムメディアを勉強中。YouTubeで「三上ナミのベトナム乱歩」も配信しています。
https://note.com/nammymuseum
Instagram: @NammyMikami
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