心を癒す絵本と出会う画家のドム・ドムさん　Vol. 22

生まれ故郷のラムドン（Lam Dong）省で創作活動中

日越共同制作の
絵本が誕生！

皆さんは、『くまのがっこう』という絵本をご存知ですか？　ポップな色彩と、かわいいクマのキャラクターで親しまれている有名な絵本です。その著者の、あいはらひろゆきさんがプロデュースした日越共同制作の絵本『トモダチ』（キムドン社、サニーサイドブックス発行）が今、注目を集めています。　
　
絵を手掛けたのは、ベトナムのラムドン省バオロック出身の女性アーティスト、ドム・ドム（ＤＯＭＤＯＭ）さん。彼女は１度田舎を離れてホーチミン市の大学で法律を勉強しました。もともと絵を描くのが好きだったため、卒業後は「都会よりも自分に刺激を与えてくれる田舎で創作したい」と、帰省して創作活動を開始しました。
　
彼女は２０１９年に絵本『屋根の上の少女と浜辺の少年／ＴｈｅＧｉｒｌｏｎｔｈｅＲｏｏｆ　ａｎｄｔｈｅＢｏｙ　ｏｎｔｈｅＢｅａｃｈ』で「スカラスティック絵本賞／ＳＰＢＡ」の最優秀賞を受賞し、一気に注目が集まりました。今も自然豊かな土地からインスピレーションを受けながら絵を描き続けています。

『トモダチ』はベトナム語版と日本語版で発行

リアルな描写と
癒される物語

物語は、くまのぬいぐるみのガウと黒猫のムンの、ひょんな出会いからはじまります。旅する中で心を通わせ、助け合い、やがて信頼し合うようになるというストーリー。ドム・ドムさんの絵は光の表現がとても豊かで、どのページもそのまま部屋に飾りたくなる美しさ。温かみがあり、一気に引き込まれました。
　
特に私のお気に入りは、焚き火にあたりながらムンが過去の哀しみを打ち明ける場面。焚き火がパチパチと燃える音や、夜の森の静かな囁きが聞こえてくるような、リアルさの中に違和感なく愛らしく存在するキャラクターたち。子どもだけでなく、大人にも癒しをくれる１冊です。

『トモダチ』はベトナム語版も日本語版も販売中。気になる方は、下記まで問い合わせてみてください。

日本問い合わせ
kubota-a@kiku-nami.com
ベトナム問い合わせ
toichi.niizuma@sanshin
koeki.co.jp