SK人事部 採用・教育虎の巻 其の百三十八

「離職を防ぐ」ことは、「労働環境を整える」ことに繋がります。ベトナム人は情が豊かな人が多いため、職場の居心地が良いとプラスの感情が芽生え、やる気やパフォーマンスの向上に結び付きます。
 
そこで今回は、ベトナム人社員の退職を防ぐポイントをお伝えします。

今より成長できる
環境を与える

コロナ禍でも経済発展が進むベトナムでは、その勢いにのって自分自身も成長したいと願う人がたくさんいます。仕事をしながら成長できる職場は魅力的です。
 
例えば、日本語が得意な人に能力を発揮できる仕事を担当してもらうなど、個々が成長したい方向性に合わせて仕事を割り振るのがポイントです。
 
人事評価も、目標の達成度合いをフィードバックし、成長意欲を高めることが必要です。その他、OJTや研修を行うことも、ひとつの方法です。

男女問わず
活躍できる環境

ベトナム人女性は責任感が強く、家庭と仕事を両立する人が多いです。つまり、働き者の女性がいかに定着してくれるかも企業にとって重要です。
 
例えば、産休から戻ってきやすく、育児と仕事が両立できる会社は、働く女性にとって安心できる職場です。
 
当事者だけでなく、その様子を見ている周りのスタッフのやる気の向上にも繋がります。

家族のような
関係性の構築

職場の人間関係が「家族のような距離感」というのは、日本人には馴染みが薄いかもしれません。しかし、ベトナムでは家族のような距離感が、人間関係において最も理想的です。
 
ちなみに、ベトナム語は仕事場であっても、「~お兄さん」、「~お姉さん」とお互いを呼び合う言語です。

「家族」的な人間関係が前提の文化のため、家庭よりも仕事を優先にしがちな日本と、仕事よりも家族を優先するベトナムの文化の間に壁を感じることがあるかもしれません。
 
そこで大事なのは、歩み寄りの精神。ベトナムの家族文化に歩み寄り、プライベートな相談にのり、社員旅行を計画して距離を縮めることをおすすめします。

【平衡舎】
奥田 梨紗 Okuda Risa

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