オフィスの総延べ床面積は微増

弊社CBREではロケーション、面積、建築構造等により、独自の基準でオフィスをA~Cグレードの3段階で評価しています。

2018年の前半、ハノイで新築オフィスビルの供給はなかったものの、後半は新しいビルが完成し、床面積12万5000㎡が新たに追加されました。これにより、ハノイのオフィスの総延べ床面積は140万㎡となりました。

Aグレードの賃料は前四半期比0・6%増と前年同期比で3・8%増加し、1ヶ月あたり、25USD/1㎡に達しました。一方、Bグレードの賃料は1ヶ月あたり、14USD/1㎡で、前四半期比0・3%のわずかな減少でした。

賃貸オフィスの2018年第2四半期の入居面積は約2万4000㎡で、前年同期比23%増加しました。弊社への問い合わせの数を踏まえても、経済成長に伴い、新規の賃貸契約もしくはオフィス拡張の需要が高まっているように感じます。

契約更新が大多数10年以上の契約も

ハノイは中心業務地区(CBD)におけるオフィスの新規供給が限られているため、多くの企業は契約を更新する傾向があります。

2018年前半の重要な傾向の1つは、10年以上など、長期間で賃貸する需要の増加です。目的別にみると、借主自らが使用する場合か、投資目的の2つに分けることができます。オフィスを借り、自社で使用する企業はビジネスモデルに合わせて、通常は500~1300㎡を希望することが多く、投資目的の場合は1000人以上を収容できる大規模な床面積を所望する傾向があります。

今後、現在の良好な市場状況下でAグレードの賃料は2018年後半に引き続き上昇し、Bグレードの賃料は安定すると見込まれています。

新規オフィスビルの供給が年末に一旦完了するため、A・Bグレードの空室率は一時的にそれぞれ8%と18%に増加するでしょう。

ハン・ダン Hang Dang
CBRE Vietnamの現CEO。不動産の売買・仲介、マーケティング、調査・鑑定など、すべての事業運営を担当している。
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