郊外にＢグレードの新ビル２棟が誕生

弊社ＣＢＲＥではロケーション、面積、建築構造等により、独自の基準でオフィスをＡ～Ｃグレードの３段階で評価しています。

２０１９年第１四半期のホーチミン市は、新しいオフィスビル供給が引き続き不足しています。運営が始まったのは２区のタコビルと９区のワンハブサイゴンで全１万９８００㎡の賃貸用の面積を有しています。

供給は少ないものの、19年第１四半期の賃料は２０１８年に比べて安定しました。Ａ級とＢ級それぞれ１ヶ月あたり46・３１ＵＳＤ（前四半期比で０・２％減）と23・４４ＵＳＤ／㎡（前四半期比で０・５％増）となっています。オフィスの賃料が安定した理由として、19年内に８物件全16万５０００㎡のオフィスが新規で追加される可能性が高いことが挙げられます。そのため、グレードＡの賃料が大幅に上昇してテナントが規模を収縮したり、より賃料の安いオフィスへの引っ越しが増加した前四半期のような事態にはならないでしょう。

好調に成長を続ける新ワークスペーズ

19年から３年間で誕生する、新しいオフィスビルは16物件あり、全40万㎡の賃貸用の面積が供給される予定です。これにより、オフィス市場は空室面積が増加し、グレードＡの賃料は高い数字を維持して安定します。19年だけで、グレードＡの賃料の伸びは４％に達すると予想されています。

一方、コワーキングスペースやサービスオフィスなどの「柔軟なワークスペース」の市場は順調に成長しています。19年第１四半期では、「トゥーンハムギー」や「アップ・ル ・メリディアン」が出現し、現在の総供給面積は前四半期比で６％増、前年同期と比較して１０１％増加しました。

このような「柔軟なワークスペース」市場の業績は順調に伸びており、19年第１四半期現在、固定机とプライベートオフィスの賃貸料率は前四半期比で３―８％上昇し、プライベートオフィスの入居率は80％以上に達しました。

ハン・ダン　Hang Dang
CBRE Vietnamの現CEO。不動産の売買・仲介、マーケティング、調査・鑑定など、すべての事業運営を担当している。
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