ベトナムメディア業界 右往左往 No.6

色黒で彫りが深くて、優しいけど愛想笑いはしない。“ベトナム男児”の男前が、最近の僕のビジネスパートナー、ヴー(Vu)さんだ。彼は、国民的コメディアン・チュオン・ザン(Truong Giang)のマネジメント会社の社長で、最近は僕と一緒に新企画の売り込みに奔走している。

彼との出会いは、4月はじめ。映画『シエウ・サオ・シエウ・ゴー/Sieu Sao Sieu Ngo』のヒット祝賀パーティーのとき。ここでも事業家たちは「次の話」に夢中だった。この野心の絡み合いが次のヒットを産むわけだ。主演男優のマネジメントをしているヴーさんもその中の一人。

ひと昔前までは、テレビ局が一番強くて、次に制作会社、タレントは一番下という仕事の流れ通りの力関係だった。しかし、最近は逆転現象が目につく。ファンを味方につけたタレントが力をつけて、自ら企画を立てて制作会社と提携、TV局にはコンテンツ提供してあげなくもないよ、ってスタイル。僕がヴーさんと動いている企画もこのパターンだ。誰がより多くのファンを持っているのか、面白いものを作れるのか、みんなポジショニングに目を光らせている。

みんなこの業界再編の匂いを感じているので、タレントがドラマのプロデューサーをやって、テレビ制作会社の社長は権利ビジネスの話を、オンラインマーケの社長はライヴショッピングの話を、映画のプロデューサーはICOの話をしている。そんな中、各々のビジネスを手伝いながら勉強させてもらうのは美味しい。

 

 

小森 悠矢
ホーチミン市最大級のTV制作会社MCV Corp勤務。
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