【CBREベトナム】北部ホスピタリティ産業の大きな可能性 Vol. 12
通インフラ改善政策のおかげで、ハイフォンやクアンニン省、ラオカイ省、ヴィンフック省など、北部の有名な観光地開発が一層活発になった。2015年末に開通されたハノイ~ハイフォン間高速道路、2019年に完成予定のラックフェン国際港(ハイフォン)、2017年8月に開通予定のラックフェン海上橋(ハイフォン)、2017年末に開通予定のハイフォンとクアンニン省を結ぶバクダン橋、2017年中に全線開通予定のハロン~ハイフォン間高速道路。これらの重点プロジェクトは北部のインフラ改善の強い意志を示している。
同時に、ハロンの観光不動産開発Sun GroupによるSun World Ha Long Parkなど、エンターテイメント設備の充実・拡大も進んでいる。
また、大手デベロッパーはより顧客のニーズや投資意向に応えるようになり、観光の観点からも大きく改善されたと思われる。Syrena Vietnam社のLittle Vietnamや、Vinhome Dragon Bay、Mon Bay Ha Longなど、ショップハウス(棟割店舗兼住居)の不動産案件が人気となり、北部地域のホテルのパフォーマンスもよくなった。
クアンニン省では、3~5つ星ホテルの平均客室稼働率が60~70%に、ラオカイ省でも4~5つ星ホテルの稼働率が約70%に達した。サパの4つ星ホテルの平均客室単価は、他の地方より上回っているという。
ホテルパフォーマンスの改善に伴い、北部リゾートヴィラの成功はプロジェクトのコンセプト、デザイン、ランドスケープ、運営などが課題となっている。
夏は観光シーズンだけでなく、投資活動のシーズンでもある。北部投資家は今まで中部、南部だけに興味を持つ傾向があったが、上述の改善により、これからはより地理的にバランスが取れるようになるだろう。
マシュー・パウエル
Matthew Powellv
SAVILLS VIETNAM LTD.のSavills Hanoi Director。2004年からベトナムの不動産市場をウオッチし続け、特にベトナム北部からダナンを中心に担当。ベトナムの主要な不動産関係者と強いネットワークを持つ。
コメントを残す