ハラスメントを冷静に受け止める

最近、人事制度の構築、見直しをしたいとお客様から問い合わせを頂くケースが増えてきました。ベトナムが本社から注目を浴びてきている中、組織らしい組織を作っていくというフェーズに入ってきている企業が増えているからだと思います。今回は、人材制度の構築に際しての注意点を考えてみます。

1.組織のあるべき姿を構築する

まずは、将来組織としてのあるべき姿を明確にするところから始まります。ミッション、ビジョン、戦略を描き、実現するための組織構造を想定します。ベトナムの日系法人においては、日本人幹部の中でも組織の上位概念が明確に共有されてない場合が多く見受けられます。人事制度を構築する前に、幹部陣で話し合うことは非常に大事です。

2.人事制度のコンセプトを明確にする

1.を実現するため、人事制度のコンセプトを固めてください。コンセプトとは、「成果を大事にする」「年功序列を大事する」「人を育てる制度にしていく」など、基本方針のことです。このコンセプトと上位概念が整合していることも重要です。

3.すべての社員が満足する制度は作ることは難しい

どんなに時間をかけても、すべての社員が満足する人事制度はつくれません。戦略を実現するために社員をどう配置していくか、また、優秀な社員に対してのキャリアパスを明確にすることにも注力してください。

ベトナム人幹部の意見を活かす

4.ベトナム人幹部も巻き込みながら進めていく

日本人だけが勝手に進めているという印象を持たれないように、ベトナム人幹部の意見を活かすことが大事です。弊社では、現状の問題点も含めて、必ずベトナム人幹部に意見をヒアリングをします。

改めて、人事制度は組織変革の一つの手段です。会社にとって大事なメッセージであるので、貴社の現行人事制度の意味合いを見直すことが大事だと思います。

荒澤 文寛 Arasawa Fumihiro
株式会社ビジネスコンサルタント入社後、各国の責任者を経て、
ベトナム法人を立ち上げ。現ジェネラルダイレクター。
Business Consultants Vietnam Co., Ltd.
電:024-6269-6162
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