IT知識基本のき No.012

皆さんこんにちは。前回は迷惑メールについて噛み砕きましたが、今回はサーバーサービスを利用される際に質問が多い、IMAPとPOPの違いについて、ご説明したいと思います。

2つの仕組みの違いを理解する

メールを受信する際、サーバーが対応している場合は、2通りの仕組みから選択できます。

◇POP

サーバー上に保存されているメールを自身のパソコンや端末にダウンロードして受信する仕組みを指します。そのため、配送されたメールは、其々のパソコンや端末内のメーラーと呼ばれるソフトウェア(Outlook、Mail等)のメールボックスが「正」となります。サーバーにコピーを残すことで、複数の端末からモレ抜けなく受信し保存することができます。

◇IMAP

IMAPを利用すると、サーバー上のメールボックスが「正」となり、メーラーからはサーバー上のメールボックスを参照する形となります。一時的にキャッシュをダウンロードすることができますが、オンライン時に同期を取るため、WiFi環境下でない場合は、パケット通信が常に発生します。

IMAPとPOPメリットとデメリット

IMAPはサーバー上が「正」、POPはパソコンや端末上が「正」となります。どの端末でも常に同じメール状態(既読等)を管理するためにはIMAPが適しています。パソコン等の端末を入れ替えても、メールのデータをコピーする必要がありません。一方で、全メールはサーバー上に蓄積されるため、メールの容量分だけ、サーバーの容量が必要となります。また、常に通信ができる状態が求められますので、出張族の方には少し不向きです。一方のPOPは、パソコン等の端末ごとにメールそのものは同じものを受信可能ですが、メールの状態(既読等)が異なります。メールはパソコン等の端末内に保存されるため、サーバーの容量は最小限で済みますし、オフライン時でも受信したメールを読むことができますので、出張族の方には向いています。使い方に応じて選択をしてみてください。

安藤 究真
大学4年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にベトナム現地法人を設立。
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