【ベトナム・人材採用】【ベトナム・人材育成】コロナ禍の採用戦略 30歳前後は自社に適切か？

SK人事部　採用・教育虎の巻　其の百二十三

年齢別の求職者と
マーケット状況

求人時に最も要望が多い年齢帯は、27～32歳です。理由は、「社会人経験５年以上」、「教育コストが少なく今後への期待がもてる」から。ターゲットとするのも至極当然かと思います。

片や、多くの企業がその人材を欲しがっているということは、選考辞退率が高いことの裏返しでもあります。

加えて、入社後に自社の社員が巷にあふれる求人情報を見るのを止めるすべはありません。自社が欲しい人材＝他社も欲しいので、そういう意味では、「非常に不安定な人材」でもあるのです。

早期離職リスクだけではなく、ライフイベントなどが重なることで休職となる場合もあります。せっかく採用したのに、またすぐに採用を、という状況になりかねません。

22～27歳を採用する、という企業も多いですが、それは「日系企業での当たり前」を全て１から教えることを意味します。

逆に30代半ばだと、ベトナムではライフイベントも安定期になり、スキルや経験も幅広く持っているので、一人で二役・三役こなしてくれる、なんて成功パターンもあります。

マネジメント志向がない方も市場にはおり、年収、組織構成共に既存社員とうまくバランスが取れるケースも実は多いです。

人気人材の採用に
向いている企業

では、22～32歳の候補者は採用してはいけないのか？　というと、そうではありません。

自社の組織構成がしっかりしていれば、その限りではありません。教育体制が充実していれば、20代前半の候補者を採用することにメリットもあります。

逆に日本人が少なく人事に力を割く余裕がない、組織が小さく１人当たりの比重が大きいといった企業などは、別の検討が必要かもしれません。

他の企業と比べた自社の特徴は何か、本当に求める候補者の要件とは何か、入社後を含めた人的資源はどれほどあるのか。これらをぜひ確認の上、最適な採用戦略をご検討ください。