SK人事部 採用・教育虎の巻 其の百三十四

外出規制が緩和され、ホーチミン市中心部の1回目のワクチン接種率は100%に近い状況になりました。今回は、今後の人材動向について考察してみます。

Q3の失業率は
3.72%に上昇

ベトナム統計総局(GSO)によると、新型コロナ第4波の影響で、2021年第3四半期の失業率は前期の2.62%から3.72%に上昇。四半期としては直近2年間で最高の数字であり、外出規制の影響を大きく受けたことが伺えます。
 
全国の雇用指数(前年比)は86.1%で、ホーチミン市は36.7%まで落ち込みました。現地求人サイトの調査結果によると、労働者の41.5%がコロナ禍で退職し、無職のままとなっています。

労働者の52%が
転職を検討中

弊社が担当する日系企業の求人状況は、2021年上期と比較して、2021年第3四半期は約60%まで落ち込みました。コロナ禍で退職した求職者は積極的に応募しており、ジュニアレベルや一般職種は採用しやすい状況と言えます。希望給与も、通常期より低い方が多いです。
 
とはいえ、採用後のリテンションを考慮せずに賃金を下げると、早期退職に繋がるリスクがあります。通常期のマーケットも考慮して、給与を決めるのがよいでしょう。
 
在職中の求職者については、現地求人サイトの調査結果によると、労働者の約52%が新型コロナ制御後の転職を検討しています。弊社シンクタンクがコロナ前に実施した潜在転職希望者調査では40%程度でしたので、市場が回復した際に一定数の人の動きが予想されます。
 
一方、通常は年末から旧正月テトまでの期間はテトボーナスの支給待ちで、在職者の転職活動は落ち着きます。よって、テト明けの2月以降に、転職活動を行うことが想定されます。従業員のリテンションを図るためにも、コミュニケーションを取ることが重要です。在宅勤務でコミュニケーションが希薄になっている場合は、早めに1on1面談を設定し、今後の方向性やキャリアプランを伝えることが重要です。
 
パーソルベトナムでは採用支援及び人事労務の相談、従業員のリテンションを図るためのアドバイスも行なっています。お気軽にお問い合わせください。

【PERSOL VIETNAM】
中野 祐一 Nakano Yuichi

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