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日系コンビニ等を窓口に日本製品を販売する「ジャパン・フェア in ベトナム」が、11月1日から1ヶ月開催する。JETROとして、世界的に初の試みだ。24都道府県から32社が参加し、78品目を販売。73品目が食品で、そのうち53品目がベトナム初輸出となる商品となる。主催したJETROと協力する小売各社の担当責任者が、その舞台裏を語る。

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jetroJETRO(日本貿易振興機構)
ホーチミン事務所
Project Director
大久保 文博氏

JETROが日本全国12ヶ所で説明会を開催したのには理由があります。東京や大阪にサンプル商品を送ってもらえば済んだのに、あえて効率化を求めなかったのは、「熱い気持ちがあって、ベトナム向けの輸出に本気度の高い企業」に集まってほしかったからです。宮城県、福島県、岩手県、熊本県の企業もありますが、復興支援の観点だけでなく、心から素晴らしい商品だったからです。

そんな企業さんばかりですから、我々も協力を惜しみません。何より大切なのは、お客様が店頭に出向いて、手に取って、買ってもらうこと。ただ、商品の名前も説明も日本語なので、ベトナム人には味や使い方・作り方がわかりづらい。

そこで全店舗にプロモーションガール・ボーイを置いて、商品の説明などをサポートします。フェア開催中は彼らを定期的に集めて、お客様の様子などをフィードバックしてもらう予定です。また、大人気の若手歌手ヌー・フック・ティンをイメージキャラクターにして、大々的にPRを行っています。

JETROは裾野産業の商談会などB to B型の支援を得意としてきましたが、今回のフェアではB to C型に舵を切りました。

売れた商品は継続販売していただく予定です。POS管理をしているので販売データはわかりますし、消費者へのアンケート調査も行っています。販売店は全国のファミリーマート、ミニストップ、イオンさんの計約200店舗、商流は双日・国分(Huong Thuy)とロジテムさんの2本柱で、オールジャパンの体制で臨みます。

このような小売業との連携は、実はベトナムが初めてです。来春にはシンガポールで開催予定で、今回のフェアは、将来の日本製品の輸出拡大のための試金石であります。日本の農林水産物・食品の海外輸出額は昨年は7451億円でしたが、2019年に1兆円を達成するのが目標。

皆さんと一緒にこの国で成功事例を作って、世界に広げたいと思っています。

略歴
2008年にJETRO入構。ハノイ貿易大学留学、海外調査部アジア大洋州課でのベトナム調査担当を経て、2015年7月より現職。