撮影:大池直人

 

ビジネスマンならスーツを着たい。暑いベトナム、シャツ+パンツも
全然アリだが、男の勝負服はやっぱりスーツ。ベトナムなら基本がフルオーダーで、値段もお得だ。初心者の方でも大丈夫。世界で一着の男服を作ろう!

 

失敗しない!オーダーメイドスーツの基礎知識

 

最近では日本でもオーダーメイドスーツが格安で提供されている。
ただ、フルオーダーはまずないし、生地の選択範囲は限られる。
ならば、せっかく赴任しているベトナムで! まずは簡単な基礎知識から。

 

 

ベトナムのオーダーメイド事情

オーダーメイドの概念はベトナムでは一般的だが、スーツはビジネスマンが対象なのでユーザーは限定的。そのため、大型店や老舗のテイラーはハノイやホーチミン市などの都市部に集中している。フルオーダーの相場は店舗や購入する生地によって大きな差があるが、430万~645万VND(約200~300USD)から始まり、3225万VND(約1500USD)以上するものもある。

※1USD=21500VNDで換算(以下同じ)

 

想定したいシチュエーション

SIR_0036そのスーツは何のために、どんなシーンで着るのか。普段使いのビジネススーツ、特別な商談や契約の時に着る勝負スーツ、パーティや結婚式用のフォーマルスーツ、週末を楽しむカジュアルスーツと、その用途は意外に多彩だ。ビジネス系のホームパーティーであれば、ジャケットにチノパンのスタイルも考えられる。「どんな服」の前に「何のための服」が欲しいかを考えよう。

 

 

3種類あるオーダーメイド

CaoMinh_0013オーダーメイドには一般的に、既製服からサイズを調整する「パターンオーダー」、シルエット、ディテール、生地などを選んで採寸し、コンピュータで型紙を起こして機械で縫製する「イージーオーダー」、その上のクラスで、基本的に1人の職人が手縫いで完成させる「フルオーダー」の3つがある。大抵この順番で価格は高くなるが、満足度も比例するはずだ。

 

 

細部に宿る男のディテール

特にフルオーダーであれば、細かなパーツ(ディテール)を自分の好みで調整可能。ただ、上着だけでもラペル(衿)、袖口、裏地、ボタン、ポケット、ベント……と数が多いので、はっきり言って初心者がすべてを理解し、吟味し、細かなオーダーをするのは難しい。スタッフのコンサルティングが大切になるので、ディテールの種類(後述)だけでも憶えておきたい。