SK人事部 採用・教育虎の巻 其の五十六

先日、2025年に大阪万博の開催が決定したことにより、2020年の東京オリンピック後に予想されていた少子化・人口減少などによる日本経済の不況は先延ばしされたと言われています。今後、経済はまだ数年伸びると期待され、日本各地ではまだまだ人手不足の声があがっています。

そのため、日本国内では正社員として就職しやすい状況が続いており、現地採用として海外就職を希望する日本人は減少すると考えられます。

また、日本国内で海外就業経験者を優遇採用している会社が増えていることも忘れてはいけません。優秀な現地採用の日本人は引く手あまたであり、在越日系企業にとって転職されるリスクが増えたということです。

現地採用者が現在の2倍以上の給料で、日本の企業からオファーがあれば、会社に少なからず不満がある場合、心が揺れるでしょう。

既存の採用方法では採用が厳しくなる

日本人現地採用の重要性について改めて審議する必要があります。優秀な現地採用の日本人を抱えている企業は、信頼関係は良好か、給与について不満がないか探ってみるべきです。仕事以上の深い関係になれば転職のリスクは大きく減るといえます。

「辞めたらまた採用したらいい」という考えも今後はより難しくなってくるでしょう。求人から採用に至るまで、想定以上に時間がかかるようになると考えられます。

1度立ち止まり働き方を考えてみる

東京オリンピック、大阪万博の開催による日本のささやかな経済成長は一時的なものです。人口減少による不景気に加え、今後は人工知能(AI)による自動化により、職を失うリスクが大きく増えます。

大企業の役員など、一部の人以外は給料を増やすことも難しくなると予想されるため、今後は勤勉でエコに生きることが求められる時代になるかもしれません。

室井匡人

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