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Yベトナムの小野瀬です。第25回の対談は、移転価格パートナーのPhatさんです。

小野瀬 12月および3月決算の会社が、法人税の申告期限を迎える時期がきますが、昨年に新しい移転価格税制が適用となりました。法人税申告の期限までに移転価格文書、具体的にはローカルファイル、マスターファイル、国別報告書を作成することが要求されていますが、移転価格文書作成の他に、何か注意すべき事項はありますか?

Phat 法人税申告書の提出時において、移転価格に関するForm-01~04の4つのFormを作成し、法人税申告書と同時に提出する必要があります。ただし、最終親会社が日本企業の場合は、Form-04は不要です。

小野瀬 なるほど。旧移転価格税制においても、移転価格開示フォーム(旧Form03-7)と呼ばれるフォームに、グループ企業との取引額等の情報を記載して、法人税申告書に添付して提出していました。新基準では、それ以上の情報の提出が求められているのですね。

Phat そうです。具体的には、Form-01は旧Form03-7に相当するフォームであり、旧フォーム比べて、記載事項が追加されています。次にForm-02はローカルファイル、Form-03はマスターファイルの、記載事項が漏れなく記載されているかを確認するチェックリストとなります。いずれのフォームも、法定代表者の方のご署名が要求されています。

小野瀬 わかりました。新移転価格税制では、法人税申告書の作成期限までに、移転価格文書を作成することが要求されています。つまり、これらのフォームを提出する形で当該作成義務の履行を、当局に対して報告する仕組みになっているのですね。

小野瀬 貴久
Onose Takahisa
Ernst & Young Vietnamのホーチミン事務所に勤務する日本国公認会計士。大手監査法人にて監査や株式公開業務に従事後、2006年からEYジャカルタ事務所、2011年よりEYベトナム・ホーチミン事務所に勤務。
ウェブサイト: www.ey.com