ベトナム人メンバーとの関係構築に、非言語コミュニケーションのひとつである身体接触、平たく言えばタッチングを意識的に利用してみるのはいかがでしょうか。

赤ん坊を見たら誰の子だろうとすぐほっぺに触る、集合写真なんかも互いの距離が近い、同性の友人同士でもツンツンし合ったり、いちゃいちゃしている。そんな光景を、一度ならずベトナムで目にしたことがあると思います。
そうなんです。ベトナム人は日本人に比べて身体接触をより自然体でできるのです。言葉の壁がある日本人は、ベトナム人のこの自然な非言語コミュニケーションを使わない手はありません。

もちろん、日本にも「手当て」という緊張や不安、痛みを緩和するとされる身体接触があります。お腹が痛い時にお母さんにさすってもらって、楽になった経験は誰しもがお持ちのはずです。ただ、それをメンバーに行うのは何だかちょっと重々しく、ましてや異性ともなると俄然ハードルが高くて、「スタート前からロスタイム!」みたいにあきらめている人も多いかもしれません。

そこで、まずは同性の肩にポンと手を置く、いわゆる「肩ポン」から始めてみましょう。「おはよう」、「今日もお疲れ様」、「最近どう?」といった普段のあいさつも、肩ポンをしながら明るく声をかければ、言語&非言語のダブルでメンバーに信頼感や期待感が伝わります。

何度も言いますが、ベトナム人は我々よりこの手のコミュニケーションに慣れているので、伝わり方が全然違うのです。ボディタッチを苦手とする日本人は多いかもしれませんが、言葉よりも実にパワフルに効くので、ぜひチャレンジしてみてください。

加藤 将司
Kato Masashi
JACリクルートメントベトナムManaging Director。大学卒業後、大手人材紹介会社を経て、一貫してベトナム人材の紹介や採用&育成に関わり、今年で12年目。2013年6月より現職。
www.jac-recruitment.vn