Q. 親しみやすい上司でありたいけれど、
なんだか反感を買っている…?

A. 「良かれと思って」が裏目に
なっているかも。距離感が大事

日本から赴任してきたばかりの駐在員の方は、ベトナム人のスタッフたちとどんな会話をしたらよいのか、どんな距離感で接したらいいのか迷いますよね。しかし、今回は親しみやすい上司でありたいという気持ちが逆効果になってしまうことがあるというお話をしたいと思います。

まず、ベトナム人は基本的に日本人よりも人との距離感が近いということを知っておいた方が良いですね。そして、仕事場で公私をしっかり分ける概念があまりなく、曖昧になりがちです。

例えば業務時間外にスタッフたちと飲みに行ったとしましょう。かなり盛り上がり、2次会でカラオケに行って解散。ということがあったとします。そこで、ベトナム人は翌朝のオフィスにも昨晩の“ノリ”をそのまま引きずってしまいがちなんですね。「昨日楽しく飲んでボスと仲良くなった。仕事上も距離が近くなった」と思ってしまうのです。

仕事は仕事と、
明確に線引きを

その勘違いが正されないままだと、業務上の相談などを直属のマネジャーにする前に、トップに話してしまう距離感の“歪み”が生まれてしまいます。私が日本人の代表を見ていて気を付けた方が良いなと思うのは、そういった相談に深く考えずに対応してしまいがちという点です。

まずは「マネジャーにはその話はしたか」どうかを確認し、そうでなければ差し戻す。業務プロセスを守らないとマネジャーの面子を潰してしまうだけでなく、モチベーションの低下に繋がり、最悪の場合、会社を離れていってしまうということもあり得ます。

フランクで話しやすい上司であることは素晴らしいのですが、「親しき中にも礼儀あり」を見直すことが大切かもしれません。

 

レ・トゥイ・ディウ・ウィン
Le Thuy Dieu Uyen
2013年に入社。
2018年4月にジェネラルダイレクターに就任した。
JAC Recruitment Vietnamホーチミン市事務所
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