【ベトナム・経営者育成】今の時代に求められる ヒューマンエレメント②
前回は、セルフエスティームという自尊心、自己肯定感が組織の生産性に大きく影響することを述べました。今回ももう少しお話します。
セルフエスティームの構成要素
セルフエスティームは自己重要感、自己有能感、自己好感という3つの感覚から成っています。自己重要感は、自分で自分を大事だと、自分はこの場所で大事な存在だと自分で感じられているか。自己有能感は、自分で自分を有能だと感じ、自分はこの場で能力を発揮していると感じられているか。自己好感は、自分で自分を好きか、自分はこの場で好かれていると感じられているかどうかです。
ここでの主語は全て、自分です。組織のトップや上司、同僚などは重要だと思っていて、大切な存在として関わっているつもりでも、本人はそう感じていないというケースは多いです。
セルフエスティームが下がると、生産性の低下、人の退職、不祥事などの可能性が高まります。また、セルフエスティームは伝播します。低いセルフエスティームの人は、周囲のセルフエスティームを下げます。一方で高い人は、周囲のセルフエスティームも高めます。特に直属の上長の影響力は大きく、各リーダーのセルフエスティームの向上は組織に多大な影響を与えます。
セルフエスティーム
向上のステップ
セルフエスティーム向上の最初のステップは、自分は今、セルフエスティームの状況が高いか低いか、自分自身で気付くところから始まります。その後、どういう時に自分のセルフエスティームは下がり、どういう時に上がるのか、自分自身について深く気付きを得ていきます。そして、自分自身のセルフエスティームをある程度コントロールできるよう、どんな行動、環境を整えていくのかの行動計画を策定します。1人ひとりがセルフエスティームを高く、生き生きと活動できれば組織の生産性は自然と高まり、コロナ禍の時でも機敏に、柔軟に組織対応ができます。
皆さんの組織の各リーダーのセルフエスティームの状況はいかがでしょうか。
知識 大輔 Chishiki Daisuke
日本で営業所長を務めた後、中国法人で5年間、総経理、董事長を経験。2020年8月からベトナム法人のゼネラルダイレクターとして就任。
Business Consultants Vietnam Co., Ltd.
電:(024) 6658 6653
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