SK人事部 採用・教育虎の巻 其の百四十

怒りの感情の
上乗せは厳禁!

新暦では年も明け、2022年が始まりますね。干支で表すと今年は壬寅(みずのえとら)。「新しく立ち上がること」や「生まれたものが成長すること」を表す縁起の良い年のようです。ベトナムも昨年のコロナ禍を乗り越え、経済復興元年となるようにしたいものですね。
 
今回のテーマは「上手な怒り方」についてです。
 
最近、同世代の友人・知人とメンバー指導の話題になると、「自分たちの頃は理不尽な怒られ方してたよなあ」とか、「今、昔と同じ指導を部下にはできない」などが共通の悩みとして持ち上がることが多々あります。
 
「どうしたらいいか?」の答えとしては、怒って指導をする必要はない、だと私は思います。〝上手な怒り方〟といっておきながら、怒る必要がないというのはどういうことでしょうか!?
 
ここで、どこかの元大臣のような禅問答をしたいのではなく(笑)、相手に自分が何をしてほしいのか、どうしてほしくないのかを伝えるのにあたって、「怒りの感情を上乗せする必要がない」ということを、みなさんに理解いただきたいのです。

腑に落ちるまで
丁寧な対話が必要

「じゃあ部下が何をやっても怒らない方がいいの?」と疑問に思う方もいると思います。
 
怒ることの正しい目的を知ることは重要で、アンガーマネジメントの世界では「防衛感情」といわれています。「怒れない=大切なものが危ない目にあっても守れない」を回避すべく、必要に応じて怒ることは真剣さを伝えるために有効な面も持っています。
 
この時、気を付けてほしいことは、相手を抑え込もうとしたり、負の感情を怒りに任せてぶつけ、相手の自尊心を傷つけたりしないこと。
 
とはいえ、すべての負の感情を我慢するのではありません。その時々に応じて、「私は残念に感じた」や「このようなことになって悲しい」というメッセージとともに、何をしてほしいのか、次からはどうしてほしくないのかを、相手に腹落ちしてもらえる方法で伝えてみてください。
 
今年もみなさんと共に成長できるコラムをお届けできるよう、私自身も頑張ります!

【ドッツカンパニーリミテッド】
笠松薫里 Kaori Kasamatsu

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20年近く人材事業に携わり、数多くの紹介実績を持ち、組織改革、経営支援にも取り組む。歯に衣着せぬアドバイスに定評あり。

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