現状を知り
あるべき姿を目指すこと

最近、「人的資本経営」という言葉をよく耳にします。少し前までは「人的資源管理」でした。みなさんはこれまで人材を本当の意味で「資本」や「投資の対象」として捉えていたでしょうか?

未来予測が難しい今の時代、企業の永続には、既存事業の延長線上ではなく、イノベーションによる価値創造が必要です。それを可能にする「エンジン」が「人材」なのです。それには経営戦略と人材戦略の連動や、企業文化の定着が欠かせません。

ある会社で、縦軸を「積極性」、横軸を「人事考課の得点」として社員をプロットしたところ、積極性が低く人事考課の得点が高い人材が最も多く、積極性も考課得点も高い人材は極めて少ない結果となりました。つまり、「挑戦する文化」を目指しながら、挑戦する人材が評価されていなかったことが明らかになったのです。笑えない話ですが、実話です。

人材教育とは
経済的価値を高める投資

経済産業省の「人材版伊藤レポート2.0」では、持続的な企業価値の向上につながる企業文化は、人材戦略の実行を通じて醸成される、としています。

「人的資本」とは、人間の経済的価値は投資により高められるという考え方。人材教育は「費用(コスト)」ではなく、「投資(リターンが期待できる)」、ということです。みなさんはどんな人材に投資していきますか?

知識 大輔
Chishiki Daisuke
「ビジネスコンサルタントベトナム」ゼネラルダイレクター。日本で営業責任者を務めた後、「必科恩企業管理諮詢(上海)有限公司/BConChina)で5年間、董事長総経理として従事。2020年から現職。

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