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ベトナムでヒットしている日本の8商品をご紹介!
なぜ売れたのか?
どんな理由があるのか?
あなたの会社でも必ず参考になる、日系企業の独自の戦略をリサーチした。

 

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2015年に発売した衣料用洗剤「アタック デオドラント」。昨年度のメーカー出荷は昨年11月までの累計で前年の「約2倍」。昨年11月のイオン全4店舗での「花王フェア」では、2週間で5000個以上を販売した。

消費者調査で商品開発

7アタック デオドラントのポスター

「アタック デオドラント」の特徴は、洗濯物の嫌なニオイの原因となる菌を99.9%除去するデオドラント技術。

この点はベトナムでも同じだが、日本の技術をベースにしたベトナム独自の配合を開発した。そこが消費者に支持された理由のようだ。

花王ベトナムは、ベトナムの代表的地域の水質などの洗濯環境、家庭訪問による洗濯の実態や消費者の悩みを調査した。その結果、ベトナムの主婦は共働きが多く、夜や雨の日でも家族のために洗濯をしているとわかった。こうした条件下の洗濯は、干した時の洗濯物に嫌な「ニオイ菌」が発生しやすく、家庭洗濯の大きな悩みとなっているそうだ。

「そこで、高い洗浄力はもちろん、ベトナムの環境に合わせた配合でニオイ菌を落とし切るようにしました。香りは『桜』、『ラベンダー』、『フレッシュ』の3種類ですが、すべて日本にはないベトナム向けの香りづけの商品です」

各家庭の洗濯の実態や意識を探る定性調査、消費者の期待に合致しているかどうかを検証する定量調査など、徹底したリサーチが花王ベトナムの特色だ。こうした事前調査を経て発売の意思決定と準備を行っている。

「昨年の年末からは、テトをお祝いした『桜・テトバージョン』というラインナップを発売しました。積極展開しています」

ビジュアルで商品PR

8花王フェアの様子

同社の商品PRはテレビCMをはじめWebサイト、各種メディア、スーパーなどでの店頭展開、サンプリングなどで総合的に展開している。「確かな使用実感に基づく愛用者が増えていることに手ごたえを感じている」としながらも、言葉だけではないビジュアルや媒体で、商品の特徴をわかりやすく消費者に伝える努力を続けている。

例えばテレビCMでは、日本で培った技術による効果実感のある商品であることを、日本文化の象徴としての太鼓を叩く映像と音でアピール。また店頭販売では、昨年11月にイオン全4店舗で「花王フェア」を開催し、大好評を得て、開催期間の2週間で5000個以上の売行きとなった。

以前は輸出と国内販売が半々の割合だったが、現在では国内販売が圧倒的に伸びており、各種商品を含めた売上げが上がり続けているという。広告宣伝にも力を入れながら、販路は全国的に拡大させている。

「昨年で創立20周年となりました。今後もお客様の声を本当の声としてしっかりとらえ、『市場の成長以上』を最低限の使命として、ベトナム消費者のクオリティ・オブ・ライフのお役に立ちたいと思っています」