SSI証券のベト株探訪記 No.002

サービス業、工業・建設業、農林水産業に注目

2018年第1四半期、ベトナムのGDPは前年同期比+7・38%で、特にサービス業、工業・建設業、農林水産業の分野で高い成長を達成しました。

GDPの43・7%を占めているサービス業は同+6・7%と、10年ぶりとなる最高値を記録しました。これは観光産業の順調な発展に伴う宿泊業と飲食サービス業の成長による影響と見られています。

なお、今第1四半期の外国人訪問者数は420万人で、同+30・9%を記録し、観光産業の売上高は同+23・3%の28億USDでした。

今回、工業の成長率は同+10%と、今回初めて2桁の成長率を記録しました。好調に伸びている鉱業と電化製品・携帯電話による製造業の成長がこの高い成長率を支えています。

鉱業は同+0・4%で、8四半期にわたってプラスの成長を達成しています。原油採掘量が前年同期より7・9%減少した一方、石炭採掘は同+2・9%、天然ガスも同+7・5%でした。このガス生産量の増加は、今後ガス火力発電所に使用される可能性が高いと予測されています。

韓国サムスンの動きが成長率に大きく影響

また、電子産業の製造部門は3月に同+29・3%上昇しました。この急成長は2018年3月中旬に新型スマートフォン「ギャラクシーS9(Galaxy S9)」が正式に発売されるなど、韓国のサムスン電子の新製品が発売されたことも大きく関係しています。さらに、携帯電話の今第1四半期の輸出総額は同+58・8%の123億USDを記録しました。

農業は有利な価格設定により同+3・76%と50四半期ぶりの高水準を記録しました。

輸出市場の拡大により、同第1四半期の国内平均米価は同約+18%で、米輸出量は9・1%、価格も23・8%上昇しました。

また、ベトナム最大の米輸出市場は中国で、2017年は10億USDと、2位のフィリピンの4・5倍と圧倒的な差がついています。

グエン・ドゥック・フン・リン Nguyen Duc Hung Linh
個人向け分析・投資コンサル部門マネジャー。シンガポールでMBA、ハノイで学士号を取得。2011年より現職。
Saigon Securities Inc.
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