【ベトナム税務・会計】ベトナムにおける決算日
親会社の決算日への統一も
Yベトナムの小野瀬です。第27回の対談は、監査マネジャーのDoanhさんです。
小野瀬 ベトナムでは、12月決算の会社が多い印象ですが、ベトナムにおける決算期のルールはあるのでしょうか?
Doanh ベトナムでは、決算日は原則12月末と定められています。ただし、3月末、6月末、9月末を選択することも認められています。
小野瀬 最近、日本でも導入が進んでいるIFRS(国際財務報告基準)の第10号「連結財務諸表」においては、「親会社と連結子会社の決算日が異なる場合には、実務上不可能な場合を除いて、親会社の決算日現在で連結子会社の財務諸表を作成することが必要」と規定されています。
そのため、親子会社間で決算期が異なる場合には、実務上の煩雑さを考慮して、ベトナムを含む海外子会社の決算期を親会社の決算期に統一するケースも増えてきています。その場合における、ベトナム側での決算期変更の手続を教えて下さい。
Doanh 会計年度を変更するためには、会計年度変更の通知書を税務署に提出する必要があります。さらに、税番取得の際に会計年度情報も税務署に提出しているため、登録情報の訂正申請書も提出する必要があります。また、会計年度変更のタイミングで税務申告が必要となる点も注意が必要です。
小野瀬 今月号がSKETCHPRO最終号となります。今後は、週刊誌のSKにコンテンツが移管され、私も引き続き、SKで月1回程度のペースで寄稿させていただく予定となっています。今まで約2年間記事をお読みいただき、ありがとうございました。また次回、SKの誌面でお会いできるのを楽しみにしております。
小野瀬 貴久
Onose Takahisa
Ernst & Young Vietnamのホーチミン事務所に勤務する日本国公認会計士。大手監査法人にて監査や株式公開業務に従事後、2006年からEYジャカルタ事務所、2011年よりEYベトナム・ホーチミン事務所に勤務。
ウェブサイト: www.ey.com
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