【CBREベトナム】ハノイのオフィス市場リポート
ホアンキエム、西側、キムマーの将来性
ノイのオフィスの主な商業地はホアンキエム、2 次的には西側で、キムマーにもミッドタウンなどがあります。各地区は賃貸料だけでなく、賃借者や賃貸スペースにも差があり、ホアンキエム地区の賃借者がほぼ財政のサービス会社や各国大使館、大企業等ですが、西側地区の賃借者は研究・開発機関や従業員の多い企業です。
ホアンキエムのオフィスはこの数年、賃貸に苦労していました。テナントは広いオフィスのために割安な賃貸料の西側に移転し、多目的スペースを持つミッドタウンのグレードA ビルは、テナントの誘致を再開しました。ただ、ホアンキエムの賃貸率がまた高くなっています。現在は大きなプロジェクトがないため、ホアンキエムにある会社は、賃貸料が高くなる前に今から更新するか、拡張のための戦略を準備したほうがよいでしょう。
ハノイの西側では今後2 年間で、約37 万㎡という広大な賃貸面積を増加予定で、グレードB やC の賃貸料は安くなるでしょう。現在、市場ではグレードA のオフィスが不足しており、西側地区ではグレードA が良く動いています。当地区は国際的な商業地になると見られ、来年はPVI、KNE とIPH などのオフィスビルの賃貸料が上がると予想されます。
今後数年間で、ハノイではグレードA オフィスの賃貸が安定し、賃貸料が高くなると考えられます。ホアンキエムのテナントはオフィスの拡大が必要になった場合、キムマーにあるLOTTECENTER やTNR、日本大使館の近くのVincom 等の新規物件への移転が必要になるかもしれません。今後、テナント側からの本当の勝者とは、西側にある広い面積の、グレードB クラスに賃借の必要がある企業です。
ハンフリー・モーガン
Humphrey Morgan
SAVILLS VIETNAM LTD.のNational Head of Commercial Leasing兼Japan Desk。イギリス出身。ハノイとホーチミン市の商業物件チームを率いる一方、ジャパンデスクを開設。ベトナム全土で取引実績多数。日本で5年間勤務。
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