IT知識基本のき No.014

皆さんこんにちは。前回はデータの保護について噛み砕きましたが、今回は、バックアップとアルファベット略称のBCPとDRについてお話したいと思います。

バックアップの趣旨とは?

一般的にバックアップと言うと、ハードウェアが壊れた時の復旧用途を思い浮かべると思います。しかし、バックアップのご相談をいただくときに意外に多いのは、「すぐに復元したい」という要望です。大切なエクセルファイルを上書きしてしまった、社員が退社時に全データを消してしまった、ウィルス感染してしまいファイルが開けなくなった。そんなときの「復元」もバックアップに含まれます。

BCPとDRの違いについて

BCPは事業継続計画(Business Continuity Plan)の略です。何らかの予期しない事態が起きた時でも、重要な業務が継続できる方策を用意しておくことで事業を継続するための計画です。バックアップは、このBCPの側面もあります。

DRはディザスタリカバリ(DisasterRecovery)の略です。災害等が発生した際に、その被害が最小限に済むようにする、またはすぐに許容範囲内で復旧できるようにしておくことです。DRでは、いつの時点のデータを復旧できれば大丈夫か、どのくらいで復旧すればいいか、という目標値を元に計画を立てます。これもバックアップに通じるところがあり、1日1回のバックアップで十分なのか、もっと高頻度なのか低頻度なのか、それはデータの持ち主と、そのデータを利活用する方の判断により決まります。

何かあってから「なんでバックアップが無いんだろう…」と悔やんでも、どうしようもないお話し。「備えあれば憂いなし」という諺もあります。(ベトナム語では”Cẩn tắc vô áy náy”と言うのだそうです)。

ぜひ、転ばぬ先のバックアップを見つめ直すことをお勧めいたします。

安藤 究真
大学4年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にベトナム現地法人を設立。
Chiroro-Net Viet Co., Ltd.
電:094-239-6902
E-mail:ando@chiroro.vn
https://chiroro.vn