【ベトナム法律Q&A】Q:当社は登記上の住所とは別の場所で事業を行なっていますが、問題ないでしょうか?
登記住所と現住所が違う場合
届け出の必要あり
多くの企業は、企業登記証明書(ERC)に記載されている本店住所でビジネスを行い、それ以外の場所で活動する場合は、登記上の住所も変更するのが通常かと思います。
しかし、ERC申請の際、家主の都合により必要な書類が用意できないなどの理由により、登記上の住所と現実にビジネスを行なっている住所が異なることがあります。
法律上、本店は「企業の連絡先住所」と規定されていおり、必ずしもその場所で事業を行う必要はありません。一方、登記上の住所以外で事業を行うなら、その住所を企業の「経営拠点」や「支店」として管轄官庁に届け出る必要があります。
現住所が未届けなら
損金不算入、ERC剥奪の可能性
もし「経営拠点」や「支店」として届け出ていない場合、実際にビジネスを行なっているオフィスの賃料が税務上、損金として認められない可能性があるうえ、行政上・税務上で不利な取り扱いがなされるかもしれません。
さらに、届け出ないままビジネスを継続していると、最悪のケースとして、ERCを剥奪される可能性もないわけではありません。
したがって、登記上の住所とビジネスを行なっている住所が異なる場合は、速やかに必要な手続きをとり、事業実態に合った登録をするようにしましょう。
グエン・ゴック・ホン・アンNguyen Ngoc Hong An
ベトナム弁護士。主な専門は、海外企業のベトナム進出手続き、各種ライセンス手続き、外資企業の各種コンプライアンス、M&Aなど。
ベトナム弁護士。主な専門は、海外企業のベトナム進出手続き、各種ライセンス手続き、外資企業の各種コンプライアンス、M&Aなど。
KAGAYAKI TNY LEGAL (VIETNAM) Co., Ltd.
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